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宵待ちの余韻(3

「カオル…」 「…」 気付くと、僕はベッドに寝かされていた。 サエゾウが、ちょっと心配そうな顔で、 上から僕を覗き込んでいた。 「大丈夫ー?」 「…はい…」 「動かなくなっちゃったから…ビックリしたー」 「…すいません…最近…割と、そういう事が…多くなっちゃったんです…」 ホッとした表情で、サエゾウは… 部屋の電気を消すと、僕の隣に潜り込んできた。 そして僕の首の下に、自分の腕を滑り込ませると… 僕の頭を自分の方に抱き寄せた。 そして、ちょっと嬉しそうに…言った。 「…そんなに気持ち良かったのー?」 「……はい…」 僕は、少し恥ずかしそうに…答えた。 それを見て、彼は… たまらないような顔になって、続けた。 「…もう平気?」 「…はい」 「もっと…してもいい?」 「…」 言いながらサエゾウは…そっと僕に口付けた。 「辛かったら…やめとくー」 「辛くは…ないです…気持ちいいです…でも…」 「…でも?」 僕は、俯き加減になって、続けた。 「…また、ダメんなっちゃうかもしれませんけど…」 それを聞いた彼は… バッと身体を起こして、僕の上に馬乗りになった。 「ダメんなっていいよー」 「…」 「気持ち良いんだったら…むしろ、もっともっと…いっぱいダメにしたいー」 「…」 僕は、観念した。 サエゾウの目を見上げながら…囁くように言った。 「…じゃあ…もっと…ダメにしてください…」 サエゾウの目が… 一瞬、大きくなったように見えた。 そして彼は、今度は勢いよく… 激しく、僕に口付けてきた。 「…んんっ…ん…」 僕の胸に、言いようのない寒気の様なものが走った。 ほどなく、僕のモノと… さっきサエゾウが何度も突かれた僕の中は… 再びジワジワと熱を帯びた。 唾液が僕の頬をつたった。 ようやくサエゾウは口を離した。 「…またすっごい気持ち良さそうな顔してるー」 彼はビチョビチョなくちびるで、 更に舌舐めずりをしながら…いやらしく囁いた。 それから僕のシャツを捲り上げて… そのくちびるを、乳首に這わせた。 「はぁっ…ああ…」 濡れた舌で…サエゾウは、 その尖をペロペロと…味わう様に舐めた。 舐めながら…彼の手は… 再び僕の秘部を弄ってきた。 「…あっ…ああ…もう、やめてください…」 僕は思わず言ってしまった… 彼は、乳首から口を離さずに… もちろん手も止めずに言った。 「だってダメにしていいんでしょー」 「…んんっ…ああ…」 僕はビクビクと震えた。 僕のモノもまた、ビクビクといきり勃っていった。 それを見たサエゾウは…乳首から口を離すと、 今度はそのくちびるを、僕のモノの尖に寄せた。 僕の中に、焦らすように… 指を少しだけ差し込みながら… 彼の口は、僕のモノを尖からゆっくり咥えていった。 「はぁっ…ああっ…あああ…」 僕は、大きく身体を捩らせて身悶えた。 ビクビクと震えながら… 僕は、敢えなく、 サエゾウの口の中に吐き出してしまった。 「はぁ…はぁ…ぁ…」 彼はまた、ニヤッと笑いながら… それを舐め尽くした。 「あとはこっちでイかせてあげるねー」 言いながらサエゾウは、僕の両足を大きく開いた。 そして僕の中に、自分のモノを、 ぐいぐいとねじ込んできた。 「…はぁっ…んんっ…ん…」 それはまた… 気持ち良く、僕の中の快感を突いた。 僕はまた…身体中の力を、 その激しい快感の渦に持っていかれてしまった。 サエゾウは… いやらしく満足そうな笑みを浮かべながら、 何度も何度も腰を揺らして、僕を突いた。 「…っ…ぁっ…」 僕はその度、声にならない喘ぎを漏らした。 「もっとイって…もっとダメんなって…」 彼は息を荒げながら、呟くように言った。 僕は、何度も大きく身体を震わせた。 「んんんっ…あっ…あっ…」 やがてサエゾウが、 声を上げて…身体を硬直させた。 そしてビクビクと… 僕の中に彼の愛液が吐き出された。 「…っ…」 僕はまた、意識が飛びそうになりながら… その温かい感触を受け止めた。 もう… 勘弁してください… その言葉を、口にするだけの力が、 僕には無かった… …と、サエゾウは、 ゆっくり僕の中から自分のモノを引き出した。 「…」 「今日はこのくらいで勘弁してやるー」 そして彼は、僕の身体を拭くと… バサッと、僕の上に覆い被さった。 「はぁ…はぁ…」 ようやく僕は、呼吸を取り戻した。 そんな僕の顔を優しく撫でながら、 彼はとても嬉しそうに、言った。 「お前のダメダメな顔、いっぱい見れたー」 「…」 いろいろ言い返したい言葉は山々だったが… 喋る気力が、残っていなかった。 僕は、サエゾウの目を見ながら、 力無く…少しだけ微笑んだ。 そんな僕を見て、サエゾウが嬉しそうに言った。 「何、お前…そんなに俺のこと好きなのー?」 「…」 ああ… 僕、今…そーいう顔に…なってます?

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