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因縁の余韻(2)

「…まだちょっと痛い?」 「…うーん…大丈夫だと…思うけど…」 「…もうちょっと我慢するか」 「…ん…んんっ…」 風呂場で、泡まみれになりながら… シルクは、そう言いながら… 僕の身体を後ろから抱きしめた。 そして、僕の乳首を愛撫しながら… 僕のモノを握って、上下に扱いた。 「…あっ…ああっ…あ…」 僕はビクビクと震えながら… 彼に身を任せていた。 それからシルクは… 僕の両足の間に…自分のモノを挟んで、 擦りつけるように腰を動かした。 「はあっ…あっ…」 そのゾワゾワとした刺激は、 既に渦巻く身体中の快感の波に… 更なる拍車をかけた。 「あ…うう…んっ…イっちゃう…」 喘ぎながら…僕は身体を大きく震わせた。 彼に握られた僕のモノから…愛液が吹き出した。 「…ん…はぁっ…あ…はぁ…」 息を上げながら… 余韻に震え、脱力する僕の身体を… シルクはしっかりと抱きとめた。 「…はぁ…はぁ…」 「…俺のも…抜いてくれる?」 「…」 僕は必死に身体に力を入れて… シルクの方を向いた。 そして…既に相当いきり立った彼のモノを… そっと両手で握って、優しく上下に扱いた。 「…んんっ…」 シルクは、ビクビクッと身体を震わせると… 僕の顔を両手で押さえた。 「…めっちゃ気持ちいい…」 言いながら彼は、僕の口の中に舌を入れてきた。 「…んっ…ん…」 僕は、その彼の舌に…自分の舌を絡ませながら… 徐々に手の動きを早めた。 「…んんっ…ん…ん…」 シルクは、ビクビクと震えながら… ほどなく、大きく身体を硬直させた。 僕の手の中の彼のモノが、大きく脈を打ち… その尖から液が吐き出された。 「…ん…あっ…はぁ…はぁ…」 シルクも、余韻に息を上げた。 そして僕らはまた… どちらからともなく、何度も何度も口付けた。 「いい加減出るか…」 そう言ってシルクは、 シャワーのお湯を、僕に浴びせた。 僕の身体の泡が粗方キレイになると、 シルクは、自分の身体の泡も流した。 キュッとシャワーの栓を止めて、 改めて彼は…最後にまた、僕に口付けて言った。 「…一緒に風呂…楽しいな」 「…うん…」 風呂から上がって… お互いに髪を乾かしながら… シルクはPCの、地図の画面を開いた。 「…どこのスーパー行こうかな…」 「ホントにスーパーに行くのね…」 彼は、至って真剣な表情で… 近辺のスーパーを探しているようだった。 「…この業務スーパー行ってみよう…」 「…」 シルクが目的地に選んだのは、 電車だったら3駅くらい先の… まさに、業務スーパーだった…(笑 まーいっか… 確かに、僕もスーパー嫌いじゃない。 だって、しかも業務スーパーったら、 きっと安くて楽しい物がいっぱいあるに違いない。 まーサエさんとかには、 その楽しさは分かんないだろうけどねー そしてシルクは、 またサラサラな髪を、入念にアイロンで伸ばした。 僕もアイロンを借りた。 普段のくせっ毛が、いつになく真っ直ぐになった。 「へえー…ストレートも似合うじゃん」 「…まあどーせ、すぐまたウネウネになっちゃうんだけどね…」 それからまた、 カッコいい黒の上下を着こなしたシルクは、 カッコいいカバンを肩から下げた。 「…」 「何見てんの?」 「…あ、いや…」 「カッコいい?」 「…これから本番みたいだよね」 「まあね…お前とデートの本番だな」 僕は昨日の…LIVEに向かう服装のままだったし… 業務スーパーに向かうようには、 とてもとても…見えないだろうなー そして僕らは、シルクの部屋を出た。 昼過ぎまで寝て… それからのんびり風呂に入ったりしてたので、 もう、どちらかというと夕方に近くなっていた。 暑くもなく…寒くもなく… 絶好の散歩日和だった。 ショウヤみたいに、写真は撮らなくても… シルクと一緒に、道中の面白い風景を共有したり、 色々他愛ない話をするのことが、 僕はとても楽しかった。 時々スマホで地図を見ながら… それでも1時間近くは歩いただろうか… 僕らは、目的地の業務スーパーについた。 安くて珍しい物がいっぱいだったー! 帰りの荷物を考えると… 残念ながら、僕は相当買い控えてしまったが、 シルクはなんだかんだで結構買い込んでいた。 安いワインも… もちろん、飲み帰り用のハイボール缶も。 そしてまた… それを飲みながら、僕らは帰路についた。 「流石に疲れたな…電車で帰るか」 「…そうだね…」 彼は飲みかけのハイボール缶を手に持ったまま… 平気で電車に乗り込んだ。 「…」 僕は…ほんの少しだけ… 周りの視線が気になった。 ハイボール缶を飲みながら、 電車に乗ってるミュージシャン風の2人… しかも、その手には… パンパンな業務スーパーのレジ袋… みんな見てないフリしてくれてるけど… きっと心の中では相当気になってるに違いない… 帰ったら… 家族や友だちに、言うんだろうなー 今日電車でね、 変な2人組を見たんだよーーって…

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