223 / 398

七福神巡りのあとで(2)

「ホントにいいんですか?」 若干怪訝そうに言う酔っ払いショウヤを…僕は半ば強引に、自分のウチに連れ込んだ。 「だって…折角ショウヤさんと2人なんですから…」 「…」 とりあえず僕らは座って、途中で買ってきた缶のハイボールとレモンサワーで乾杯した。 「今日はホントにありがとうございました…」 「こちらこそ、つき合って貰ってありがとうございました」 「すごく楽しかったし…僕のためにっていうのが、すごく嬉しかったです…」 「…」 グビグビとハイボール缶を飲み進める僕を見ながら、ショウヤは言った。 「やっぱりカオルさんは、ちょっとズルいですよね…」 「…」 そうだよな… ショウヤは、僕の胸の内を全部お見通しなんだもんな… こないだシルクに豪語したのも手伝って、こんな風に強引に誘ってるって事も、きっと分かっちゃってるんだろう… 「僕はカオルさんが大好きですから…喜んでつけ込みますけどね…」 そう言うショウヤの目が…また、爛々と光を増しているように見えた。 「カオルさんが、ズルければズルいほど…僕の罪悪感は薄れていくんです」 「罪悪…感…?」 思わず聞き返した僕の言葉を遮るように…ショウヤは僕の肩に手を回すや否や、激しく口付けてきた。 「…んっ…」 ショウヤの舌に…口の中を、這いずり回るように刺激されて…僕の胸には、また、寒気に似た感覚が走り抜けた。 それは…どんどん僕の身体の力を奪っていった。 ビチョビチョに濡れたくちびるを、そっと離れたショウヤは…とろ〜んとしてしまった僕の顔を、両手で押さえてながら言った。 「…何でもないです」 「…」 「何も考えないで…僕を見てください…」 「…」 しばらくそのまま…僕を見つめていたショウヤは…やがて、ニヤッと笑いながら、囁くように言った。 「僕と…ヤりたいんですね…」 「…はい」 僕は、絞り出すような声で答えた。 それを聞くと、ショウヤは僕の肩を掴んで立ち上がらせた。そしてそのまま、布団になだれ込んだ。 完全に脱力した僕の身体に…更に追い打ちをかけるように、彼は再び、激しく僕に口付けた。 「…んっ…んんっ…」 口付けながら、彼の手は…僕の股間に滑り下りていった。 僕はビクビクと震えた。 口元から唾液が滴るほどに、僕の口を攻めたショウヤは、ズボンの上から僕のモノを撫でながら…いやらしく言った。 「キスだけで…こんなになっちゃうんですね…」 「…」 「久しぶりに…頂いちゃおうかな…」 言いながら彼は、僕のズボンをずり下ろすと…自分のズボンを脱ぎ捨てた。 僕の腰元に跨ったショウヤは…いきり勃った僕のモノを握ると、その上に腰を落として、自分の中に差し込んだ。 「はあっ…あっ…」 僕のモノが…ショウヤの中に…ゆっくりと咥え込まれていった。 「…ああっ…あっ…あっ…」 相変わらず、激しく声を上げながら…ショウヤは僕の手を取ると…自分のモノを握らせた。 僕はそれを、ゆっくり上下に扱いた。 「はあっ…あっ…」 ショウヤは、僕の手に身を任せながら…自分の悦いように、腰を動かした。 「ああっ…気持ちいい…あっ…」 ほどなく…ビクビクと震える彼のモノから、僕のお腹の辺りに愛液が吐き出された。 「はぁ…はぁ…」 息を上げながら…ショウヤは震える指を、僕の両方の乳首にあてた。 「…んっ…あっ…」 彼の中で、キツく締め付けられながら、乳首を刺激される事で…僕の快感は、あっという間に昇り詰めた。 「んんっ…ん…はぁっ…」 大きく身体を震わせて… 僕は、ショウヤの中に吐精させた。 「…はぁ…はぁ…」 「…カオルさんのが…ビクビクして…すごく気持ち良かったです…」 うっとりした表情で…僕の乳首を弄りながら、ショウヤは続けた。 「まだ…ピクピクしてる…」 「…っ」 まだまだ気持ち良さそうに、ゆっくり僕のモノを引き抜くと…彼はいったんお互いの身体を拭いた。 改めて僕の上に覆いかぶさってきたショウヤは…ポーッとした僕の顔を撫でながら、囁くように言った。 「…もっと…欲しいですか?」 「…」 「カオルさんが望むなら…いくらでもあげます…」 「…」 「いっぱい気持ち良くなって…僕に夢中になって…何も考えられなくなるまで…」 「…」 ショウヤさんは…僕の本当の気持ちを知ってるんだろうに…何でいつもこんなに、優しい言葉をくれるんだろう… 僕を見下ろしながら…彼はふふっと笑った。 「知ってるからこそ…つけ込んでるんです…」 「…っ」 「カオルさんの満たされていない部分を…全部、僕で埋めたいんです…」 言いながら…ショウヤはまた、僕に口付けてきた。 「…んんっ…」 その、優しく激しい口付けに…僕の胸にはまた、心地良い寒気が走った。 ゆっくり口を離れたショウヤを見上げて… 恍惚の表情で…僕は言った。 「もっと…ください…」 「…」 「僕を…ショウヤさんで、いっぱいに満たしてください…」 それを聞いた彼は、ニヤっと笑った。 そして、僕の首すじに口付け…舌を這わせた。 「…んんっ…あ…」 心地良く波立った僕の身体は… その夜、何度も何度も、ショウヤで満たされた。

ともだちにシェアしよう!