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真昼の庭での撮影(4)

「そろそろいけそうですか?」 そんな事には、何も気付かないフリをしていたショウヤが、向こうで僕らを呼んだ。 「行くぞ」 「あ…はい…」 思わずキュンとしてしまった僕を、カイは引っ張って、ショウヤがカメラを構えている前に連れていった。 「では、曲を流していきますので…」 PCのマウスに手をかけながら…ショウヤは、ニヤッと笑いながら続けた。 「好きなように…してください」 あーもう…なんちゅー指示だよ… 思いながら、立ち尽くす僕の後ろから…カイは、両方の手で、僕の肩をしっかりと掴んだ。 そして、カメラが回され…曲が流れてきた。 「お前の好きなようにするからさ…」 カイは、その手で僕の腕を静かに撫でながら、僕の耳元で、囁き続けた。 「激しい俺が…いいんだろ?」 それを聞いて、僕の胸には、また寒気が走った。 少し震え…怯えたような表情になった僕を…カイの手が、いやらしく撫でさすっていった。 「良い顔ですね…2人とも…」 ショウヤがポソッと呟いた。 ほどなくカイは…僕の身体を、背後から包み込むように、ギュッと力強く抱きしめた。 そして僕の首すじに…まるで吸血鬼が噛み付くかのように、口付けた。 「…んっ…」 首すじから鎖骨の辺りに舌を這わせながら…彼の手は、僕のパジャマのボタンを…引きちぎるように外していった。 はだけた隙間から、露わになった乳首に、後ろから回した左手を這わせながら…彼は右手で、僕の顎をグイッと掴んで、自分の方を向かせた。 そして、半開きになった僕の口に…いやらしく突っ込むように、舌を入れてきた。 「んん…んっ…」 カイの指と舌の刺激に…僕はあっという間に湧き立ち…折れるように、身体の力が抜けていった。 さっきの彼の宣言通り…僕はその快感に飲まれ、夢中になってしまった。 ほどなくカイは、腕を緩めた。 そして、崩れ落ちる僕を、その場に座らせた。 「はぁ…あ…」 ぐったりとして息を上げる僕の頭を、カイは両手でしっかりと押さえた。 僕の顔の前に…ちょうど彼の股間が近付けられた。 僕は…震えながら、カイを見上げた。 彼は、僕のくちびるを指で撫でながら言った。 「この口で…舐めて」 「…っ」 そんな風にいやらしく言われて…僕はまた、寒気に襲われながら、カイの腰元に自分の手を伸ばすと、彼のズボンをゆっくりと下ろした。 僕の目の前に露わになったカイのモノを、僕はそっと両手で包むと…その尖に、口付けるようにくちびるを寄せた。 「…んっ…」 カイの身体が、ビクッと震えた。 同時に、ピクッと脈を打った彼のモノを…僕は徐々に口の中へ咥え込んでいった。 「うーわっ…エロいー」 いつの間にか起きて、ちゃっかり見学していたサエゾウが…若干ハァハァしながら呟いた。 「サエは次…準備するから、こっち来て」 「えー見たいー」 「お楽しみのために我慢しといて…」 「うー」 野次馬サエゾウは…ハルトに引き摺られて、向こうーの方へ連れていかれてしまった。 「…ん…ん…」 「はぁ…あっ…あ…」 僕は、丁寧に舌を絡ませながら…何度も何度も…カイのモノを、自分の口の奥まで押し込ませた。 カイは、僕の髪を撫でながら息を荒げていた。 ほどなく彼は、僕の頭を押さえると…自分の股間から離した。 そして勢いよく、僕の身体をその場に押し倒した。  「…あっ…」 自ずとパジャマが両側にはだけて、剥き出しになった両方の乳首に…カイは貪るように、指と舌を這わせてきた。 「はぁ…あっ…」 激しい息づかいとは裏腹に、丁寧に攻めるその刺激に…僕の身体の中で既に湧き上がった快感は、更にグルグルと渦を巻いた。 ちょうど、ぐちゃぐちゃのギターソロが流れていた。 そんな耳からの刺激も相まって、僕はズンズンと昇り詰めていった。 「は…ああっ…ん…」 「早く挿れないと…イっちゃうな…」 いやらしく呟きながら、カイは僕のズボンを、剥ぎ取るように脱がせた。 そしてまたも勢いよく、僕の両足を開くが早いが…いきり勃った自分のモノを、グリグリとねじ込んできた。 「んんんっ…は…ああっ…」 奥まで到達したそれを、彼はすぐさま自分の悦いように抽挿させた。 カイの腰の動きに揺らされ、ぐいぐいと何度も奥へ突かれるその度に、僕の口からは勝手に喘ぎが漏れた。 「…んっ…あっ…あっ…」 そんな、怒涛のごとく激しい行為と共に、僕の中でキツく熱く脈を打つ刺衝に…僕の快感の渦は、瞬く間に大きく突き上げられていった。 「…はっ…あっ…ああーっ…」 ビクビクと身体を震わせて…僕のモノから愛液が吐き出された。 そんな僕を見下ろして、息を荒げながら…カイは更に腰の動きを早めた。 「んんっ…ん…はぁっ…」 いやらしく音を立てながらの、何度目かの抽挿のあとに…彼は大きく身体を硬直させながら、僕の中に吐き出した。 「はぁ…はぁ…はぁ…」 余韻に肩で息をするカイのモノが…生温かい僕の中で、ピクピクと脈を打っていた。 「…んん…あっ…」 僕は再びビクビクと震え出した。 それは、カイにとってはゴールでも…僕にとっては、新たなスタートに他ならないのだ… そんな僕の様相を見下ろして…カイは息をあげながら、ニヤッと笑った。 そして僕の胸元を、そっと指でなぞった。 「…はっ…あ…」 と…曲が急に止まった。 「はい!そこまでにしましょう…」 そんなショウヤ監督の、容赦ない声が響いた。 「カイさん、抜いてください」 「…」 「…っ」 いまだ絶賛渦中の僕は…半ば朦朧としながら、カイを見上げた。 とても残念そうに、でも一応スッキリ満足したカイは、首を傾げながら肩をすくめて言った。 「しょうがないな…あとはサエに可愛がってもらえ」 「……」 そしてカイは… スッと僕の中から、自分のモノを引き抜いた。

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