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真夜中の庭の夜(2)

「あーあー逝っちゃったー」 グッタリして動かなくなった僕の身体を支えながら、サエゾウが言った。 「ふうー」 カイは満足そうに…そんな僕の中から自分モノを引き出すと、とりあえず僕の身体をキレイに拭いた。 「もうーカイ、激し過ぎー」 「お前に言われたくないわ」 そして彼らは… 僕の身体を、そのままベッドに横たえた。 「いやーヤバかったわ…」 呟きながら、ハルトは、動画のスイッチを切った。 「撮ってたのか…」 「だって、ショウヤに見せたいからね」 ハルトはしれっと言い切った。 「シルくんの出番までもたなかったなー」 「ホントだわ」 「いやでも…シルクの言葉責めがエロ過ぎたよな…」 「ふん…」 シルクは鼻で笑いながら…僕の身体に布団をかけた。 「シルくんが…一緒に寝ていーよ」 「えっ…」 「だよな…」 「起きたらヤったらいーよ」 「…」 ちょっぴり面白く無さそうな表情で…サエゾウはそう言うと、ひとつ置いたベッドに寝転がった。 「カイー、一緒に寝てー」 「しょうがないな…」 呼ばれたカイも、同じベッドに潜り込んだ。 「じゃあねーおやすみー」 「…」 「俺も寝るわ…電気、消していい?」 「…ああ」 ハルトは、寝室の電気を消すと… ショウヤの寝ている隣に、潜り込んだ。 「おやすみ…」 「…」 そしてシルクは、静かに僕の隣に寝転んだ。 スースーと寝息を立てる僕の呼吸を確認すると…彼は僕の首の下に腕を滑り込ませた。 そして、僕の頭を自分の方へ引き寄せると…そっと僕の顔に口付けた。 シルクも、実際の所…とても眠かった。 彼はそのまま… 何をするでもなく、ストンと眠ってしまった。 やり切った2人も、すぐに寝落ちた。 ハルトは、布団をかぶって、コッソリ動画を確認すると…それを、ショウヤの個人LINEに転送した。 (本当に…これこそが、トキドルなんだよな…) しみじみと、そんな事を思いながら… やがてハルトも眠りについた。 僕がようやく目を覚ましたときには…既に窓の外は青白く、明るくなりかけていた。 目の前に…誰かの腕が絡んでいた。 僕にはそれが…誰の腕なのか、すぐにわかった。 僕はその腕を、自分の方に引き寄せると… 愛おし気にそれに口付けた。 そしてその腕を、大事そうに抱きしめたまま、再び目を閉じた。 「うーん…」 背後でゴソゴソと動く気配がした。 と、その腕が…更に強く僕を抱きしめてきた。 僕は…たまらなく幸せな気持ちになった。 その幸せな感触を、十分に堪能した所で… 彼の手が…僕の胸元を弄り始めた。 「…んっ…」 その指先に、両方の乳首を捉えられて…僕は、ビクビクと、小さく身体を震わせた。 「…起きてる?」 とても小さい声で…シルクが囁いた。 「…うん」 「…挿れて…いい?」 「…うん」 それを聞いたシルクは…僕の首すじに、まるで吸血鬼が噛み付くように口付けながら…執拗に僕の乳首を愛撫した。 「…んんっ…ん…はぁっ…」 そして彼は、片手を僕の股間へと滑らせた。 「んあっ…」 それが僕のモノに触れた途端…僕は大きく震えた。 僕の具合を確認したシルクは…ゴソゴソと自分のズボンを脱ぐと…その体勢のまま、後ろから自分のモノを、僕の中に押し込んできた。 「…んん…んっ」 再び僕の両方の乳首に指をあてると…彼は息を上げながら、何度も小刻みに、腰を揺らした。 そこから湧き立つ快感に、乳首への刺激が相まって…僕はビクビクと震えながら…極点へと昇り詰めていった。 「…はぁっ…あ…んんんっ…」 僕が絶頂に達したのとほぼ同時に…僕の中に、シルクの愛液の感触が広がった。 「はぁ…はぁ…」 「…はぁ…ぁ…んっ…」 僕の中で、シルクのモノが… 余韻で心地良く脈を打っていた。 彼は、そのまま再び…僕の身体を強く抱きしめた。 シルク… 心の中でその名を呼びながら… 僕もまた、その腕を強く抱きしめた。 たまらなく幸せな余韻に包まれて… 目を閉じた僕は、再び眠りに落ちてしまった。 シルクもまた…僕の中に自分のモノを残したまま… ストンと寝落ちてしまった。 カシャッ… どこからともなく… 聞き覚えのあり過ぎる、安眠妨害な音が響いた。 「あーあーヤらしい感じで寝てるー」 「挿れっ放しかよ」 「ま、しょうがないよね…」 容赦ない会話で…僕は段々と目が覚めた。 ようやっと目を開けて、顔を上げると… とても見覚えのあるカメラが、僕に向けられていた。 カシャッ… そしてまた、容赦なく…シャッターが切られた。 「おはようございます、カオルさん…」 カメラの向こうから、ショウヤが顔を上げた。 「最後に、こんなに幸せそうなカオルさんの寝顔を撮る事が出来るなんて…」 そう言うショウヤは、またも目をウルウルさせていた。 「本当に…もう、死んでもいいです…」 「こらこら…そんな事、軽々しく言うんじゃないよ」 言いながら、ハルトお母さんが、ショウヤの頭をポンと叩いた。 「そーだ、ショウヤがいないと困る」 「裏真夜庭…完成させてからにしてー」 「…俺も…裏真夜…見ないと死ねない…」 僕の背後で…エロ親父が、小さい声で呟いた。

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