316 / 398
ウチで打上げのあと(3)
「役不足でごめんねー」
言いながらシルクは、僕の上に覆い被さってきた。
言い返せなかった僕は、少し気まずそうな表情で彼を見上げながら、大きく首を横に振った。
「…シルクと…ヤりたい」
「…」
「ホントは…シルクだけで…いい…」
そう続けた僕に向かって、シルクはふふんと笑った。
「嘘ばっかり」
「…っ」
嘘じゃあ…ないんだけどな…
って言うかたぶん…そこが叶わないからこそ…
皆にヤられる事で、埋められてるってだけだ
「…」
でも、それが叶わないのは…わかっていた。
だって、僕にとっても…勿論シルクにとっても…
何より大事なのは、バンドなんだから。
少しだけ、シュンとした僕の…顔をしっかり両手で押さえながら、シルクは僕に口付けてきた。
「…ん…」
僕はまた…すぐに、その心地良さに夢中になった。
彼の舌に口の中を掻き回されながら…僕の身体は更に熱く熱を帯び、もう後戻り出来ないレベルに達してしまった。
「…はぁ…はぁ」
「もう…そんなんなっちゃった…?」
ようやく口を離れたシルクは、ポーッとして息を上げる僕を見下ろして、いやらしそうに囁いた。
「ちょっと欲張り過ぎなんじゃない?」
「…っ」
「そんなに欲しいの?」
「…」
僕は頷いた。
「俺が?」
「…ん」
僕は泣きそうな表情で、大きく頷きながら続けた。
「欲しい…シルクが欲しい…シルクにいっぱい…気持ちよくされたい…」
「…っ」
それを聞いた彼の目が、一瞬大きくなった。
そしてシルクは、僕の胸元に顔を落とすと…貪るように、僕の乳首を口に咥えた。
「は…あっ…」
ビクビクッと震えてる僕の身体を押し付けるように、彼はもう片方の乳首にも指を這わせた。
「あ…んん…はあっ…」
戦慄のようなその刺激は、熱くなった僕の身体の中を行き場無く走り抜けながら…快感の渦を巻き立てていった。
その渦は、僕の身体中を荒立てながら…出口を求め、て僕のモノを容赦なくいきり勃たせた。
「…ん…んっ…出ちゃ…う…あっ…」
それを聞いたシルクは、僕の乳首からバッと離れて、身体を起こした。
「…っ…!?」
ビクビクと脈打ち、今にも爆発しそうに露わになる僕のモノを見て…彼はニヤッと笑いながら、僕の両足をジリジリと広げた。
「…な…に?」
「どうやって、触んないでイかそうかな…」
「…っ」
エロ親父…酷い…
思いながらも僕は、今にもイきそうな…ジンジンと疼く身体をビクビクと痙攣せながら、息を荒げていた。
そんな僕を、面白そうに見下ろしながら…シルクは布団をバサッと捲ると…自分のシャツを脱いだ。
そして僕の両腕を掴んで…頭の上に上げさせた。
「虐めたら…イくんじゃない?」
いやらしく囁きながら…彼はその両手首を、脱いだ自分のシャツで、縛り付けていった。
「…んんっ…はああっ…」
その嗜虐的な行為によって…
僕の中に、大きく寒気が貫いていった。
それは…いきり勃つ僕のモノを更に突き上げた。
「…はぁ…あ…あ…」
そんな、瀬戸際の状況に追い込まれ…息を上げ、震える僕の目から…本当に、じわじわと涙が溢れてきた…
「もう…どこ触ってもイっちゃいそうだな…」
「…ん…はぁ…いじ…わる…」
泣きながら…僕は、絞り出すように言った。
またニヤッと笑いながら…
シルクは、片手を僕の乳首に向かって下ろした。
「…んんんっ…」
触られる…!
その感覚に、僕は一層に震えた。
…と、まさかの…彼はその手を寸止めした。
「…んんっ…は…あ…あああっ…」
寸止めされたにも関わらず…
勢い余った僕の身体は、そこで絶頂に達してしまった…
情けなく…僕のモノから愛液が溢れた。
「触ってないのに…イっちゃった…」
「…っ…はぁ…はぁ…」
エロ親父…酷すぎる…
僕は本気で泣きながら…
拗ねたように顔を横に背けた。
ふふっと笑いながら…
彼は僕の身体を拭きながら言った。
「ごめんね…次はちゃんと触ってイかせるから」
「…」
そして彼は再び、僕の両方の乳首に指をあてた。
「…んんっ…もう…いや…」
僕は身体を捩りながら、またビクビクと震えた。
「いや…じゃ無いでしょ」
「…は…あっ…」
「まだまだ気持ち良さそうだけど?」
言いながらシルクは、固く尖った僕の両方の乳首を、クリクリと弄んだ。
その刺激は、余韻に渦巻く僕の身体に…再び新たな波紋を巻き起こしていった。
「はああっ…あ…やだ…」
「やだやだうるさいな…」
言いながらシルクは、乳首への愛撫を止めないまま…僕のくちびるを塞ぐように口付けた。
「んん…んっ…」
それによって僕の中の波紋は…更に大きく荒げられ…身体中をいっぱいにしていくのだった。
再びいきり勃つ僕のモノに…
同じく熱く脈を打つシルクのモノが触れていた。
それが欲しい…
シルクの、それを…挿れて欲しい…!
荒巻く快感に飲み込まれれながら…
僕は心の底からそう思った。
ともだちにシェアしよう!