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個展に行く(2)
「えええっ…ホントですか!?」
僕が処理必須状態になってしまった事を知ったショウヤは、感涙に打ち震えていた。
シルクは、そんな彼の肩を叩いて言った。
「もしお客さん来たら、休憩中って言っといてやる」
「えっ…」
「ここで…思いっきりヤったらいい」
「…!!」
そんな…夢のような事があるだろうか!!
ショウヤの目から、涙が溢れた。
「あ、でも…挿れるのは止めとけ…」
「…え?」
「ショウヤが挿れられる方にしとけ…」
「は、はい…」
そしてシルクは、会場を出ると、バタンと扉を閉めた。
「カ…カオルさん…」
「…すいません…」
僕は、震えながら、ショウヤの目を見た。
「い…いいんですか?」
「お願いします…」
「…っ」
僕の返事を聞くが早いが…ショウヤは思い切り僕の身体を抱きしめると、勢いよく口付けてきた。
「…ん…んんっ」
激しく舌を挿入され…口の中を掻き回されるうちに…僕は、身体の力が抜けて、ガクンと膝を折ってしまった。
ショウヤは、慌てて僕の身体を支えると…ゆっくりと、僕をその場に仰向けに押し倒した。
「僕の写真を見て…こんなになっちゃったんですか?」
言いながら彼は、僕のズボンを膝まで下ろした。
「は…あっ…」
ショウヤは…目の前に露わになった、いきり勃った僕のモノを、そっと握った。
「これ…僕が、もらっていいんですか?」
「…んんっ…は…い」
僕は、ビクビクと震えながら頷いた。
ショウヤは、息を上げながら、自分のズボンを脱ぎ捨てると…僕の上に跨って、僕のモノを握りながら…自分の秘部に命中するように、腰を落とした。
「はあ…あっ…」
尖の濡れた僕のモノが、じわじわとショウヤの秘部に、飲み込まれていった。
「あ、あああ…カオル…さん…」
ショウヤは、歓喜に満ちた恍惚とした表情で、大きく声を上げた。
「あ…あ…夢みたいだ…」
完全に僕のモノを、奥まで咥え込んだ彼は…ビクビクと身体を震わせた。
「はあ…あっ…」
そのビクビクに、気持ち良く締め付けられながら…僕は震える両手を、ショウヤのモノに伸ばした。
「はあああっ…」
彼がビクビクッと大きく震えた。
僕のモノは、その刺激に、大きく脈を打った。
「は…あっ…動いて…いいですか…?」
「あ…ん…んんっ…」
震えながら頷くショウヤの、モノを両手で扱きながら…僕は小刻みに腰を揺らして、彼の奥を何度も突き上げた。
「はあっ…あっ…あああっ…」
声を上げて揺らされるショウヤは、片手を後ろについて身体を支えながら…もう片方の手で、僕のシャツを捲り上げると…僕の乳首に指をあてた。
「んあっ…は…あっ…」
その刺激がトドメとなって…僕は、大きく身体を震わせながら、彼の奥に愛液を吐き出してしまった。
「ああっ…あっ…カオル…さん」
恍惚の表情で、絞り出すようにそう言いながら…ショウヤのモノからも、液が吐き出された。
「はぁ…はぁ…」
「…はぁ…はぁ…」
余韻に大きく息を上げながら…僕らはお互いの目を見つめ合った。
「本当に…もう死んでもいい…です…」
ショウヤが、また涙を溢しながら…言った。
「そういう事言うと…またハルトさんに怒られますよ」
ふふっと笑って言いながら…僕はそっと片手を伸ばして、彼の頬の涙を拭った。
外で聞き耳を立てていたらしいシルクが、そっと扉を開けて、中を覗いた。
「終わったか…」
「あ、はい…」
慌ててショウヤは、僕のモノを抜きながら腰を上げた。
シルクは、受付に置いてあったティッシュを、僕らに向かって投げた。
それを受け取った僕らは、少し照れたように笑い合いながら、お互いの身体をきれいに拭いた。
「本当にありがとうございました…」
「い、いえ…僕の方こそ」
服もちゃんと整えて…会場は、無事再開された。
そして僕らは、ショウヤに見送られた。
彼は、とてもスッキリして表情で言った。
「もう最終日まで残り少なくて…ちょっと悲しい気持ちになっていたんですけど…おかげ様で、もう何も思い残す事がなくなりました!」
「…」
「トキドルの個展を開くのも夢だったけど…それ以上に、まさかのその夢の空間で…カオルさんとあんな風に出来るなんて…」
「もう…死ぬとか言わないでくださいね」
「…はい」
僕らは、小さく手を振って…振り向いてエレベーターに向かった。
幸せを噛み締めながら、僕らの背中を見送ったショウヤは…ふと、思い出した。
(そう言えば…聞けなかったな…カオルさん、何があったんだろう…)
彼は会場の受付に戻りながら思った。
(それに…挿れるのは止めとけって…)
「…」
ショウヤの頭に、不穏な妄想が浮かんだ。
それでも彼は、すぐにそれを撤回した。
(何があったのかは知らないけど…あの2人の様子からすると、もう解決したんだろうな…)
彼は、エレベーターに向かう、並んだ僕らの姿を思い出しながら…ふふっと笑った。
(ホントに…分かりやすい人達だよなぁ…)
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