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個展のあとで(3)
片付けも終えて…僕らはそれぞれ好きな酒を調合しての…PCの前に座って、YouTubeの料理動画なんかを見ていた。
「ふあ〜あ〜」
僕はだんだん眠くなってきた。
大あくびをした僕を見て、シルクは訊いた。
「帰る?…寝る?」
「うーん…」
帰らなくちゃな…
あ、でもまだシャツが乾いてないし…
心の中でそんな言い訳をしながら、僕は言った。
「ちょっと寝て…シャツが乾いてから帰ろうかな…」
「じゃあ、乾かなかったらずっといる?」
「…っ」
僕は思わず、うん…と頷きそうになった。
「とりあえず寝るか…お疲れだしな…」
そう言って彼は立ち上がると…すぐに布団を敷いてくれた。
僕はすぐに、ゴロンと横になった。
ほどなくシルクも…PCの電源と部屋の電気を消して、僕の隣に寝転がった。
僕は、彼の方を向いた。
そして…思い切って…言ってみた。
「上書き…しないの?」
シルクはふふっと笑った。
「…して欲しいの?」
「…うん」
「まだ痛いんじゃないの?」
「たぶん…もう大丈夫」
「…」
しばらく黙って考えてから、彼はゆっくり身体を起こした。
「しょうがないな…」
そして、そう言いながら…僕の上に覆い被さってきた。
「…ん」
しっかりと、僕の顔を両手で押さえながら…シルクは、何度も僕に口付けた。
口を離れて、見下ろした彼は…僕の顔を押さえたまま、少し怖い顔になって言った。
「ホントは…めちゃくちゃ酷くお仕置きしたい」
「…っ」
「まーでもそれは、サエの審判が下ってからでいいか」
「…っっ!」
そーれーは…
本気で、とても恐ろしいです…
「今日のところは、優しくしてやる」
そう言ってシルクは、再び僕に口付けた。
今度はしっかり舌を絡ませながら…シャツの中に、スルスルと手を滑り込ませてきた。
「んん…ん…」
ほどなく…彼の指先が、僕の両方の乳首を捉えた。
「んんっ…」
僕はビクッと身体を震わせた。
そこを愛撫される刺激と、口の中を舌で掻き回される感覚が相まって…僕の身体は、じわじわと湧き上がる快感で、いっぱいになっていった。
「…ん…ん…んんっ…」
背中を反らせながら、ビクビクと震え続ける僕の身体を、両手の平で押さえ付けながらも…同じ手の指先の感触は、軽くいやらしく…そこからいくらでも、快感の細波を湧き立たせていくのだった。
「ん…んんんっ…」
もうイキそうだった。
口を塞がれたままの僕は…震える手で、必死にシルクの両腕を掴んだ。
「またズボンまで洗濯にするワケにはいかないか…」
ようやく口を離れたシルクは…そう呟いて、乳首から手を離すと、僕のズボンを脱がせた。
「…ん…はぁっ…」
「…危ないところだったな」
ニヤッと笑って言いながら彼は。露わになった、いきり勃った僕のモノの、濡れた尖をそっと撫でた。
「は…あ…ああっ…」
そんな少しの刺激で…敢えなく僕は、ビクビクと震えながら、愛液を吐き出してしまった。
「…っ…はぁ…はぁ…」
「早いな…まだ薬が効いてんのか…?」
クスッと笑ってそう言いながら、彼は僕の身体を軽く拭くと…僕の両足を広げて、その股間に顔を埋めた。
「…んっ…んん…」
今イったばかりの僕のモノを、そっと片手で握りながら…シルクは、また…僕の秘部に舌を這わせた。
「はあっ…あっ…」
彼は自分の唾液で、そこを濡らすと…今度は自分の指をペロッと舐めて…その指を、ゆっくりと挿入させた。
「んんっ…は…あっ…」
慎重に…様子を伺うように…その指がじわりじわりと、僕の中に侵入し…ほどなくそれが、僕の性感ポイントを捉えた。
「ああっ…んんんっ…」
「痛かったら言えよ」
「…ん…んんっ…」
少しだけ、ジンジンとしものの…その鈍い痛みすらも、僕の快感を増幅させた。
「…すごく…気持ち…いい…」
僕は、ビクビクと身体を痙攣させながら…絞り出すように言った。
「…っ」
それを聞いたシルクは、まるで撃ち抜かれたように目を丸くすると…指の愛撫はそのままに、今度は僕の乳首に舌を這わせた。
「はああっ…あっ…」
全ての刺激が相乗して…僕は恍惚の表情で、ビクビクと震えながら快感の荒波を漂っていた。
そんな僕を見下ろしたシルクは…指をスッと抜くと、息を上げながら自分のズボンを脱ぎ捨てた。
「…あ…っ…」
ほどなく、いきり勃ったシルクのモノが…僕の中に押し込まれた。
「…ん…んん…ぁ…」
シル…ク…
彼のモノから伝わる鼓動を全身で感じながら…僕は、途方も無い歓喜に包まれた。
目から勝手に…涙が溢れた。
「…痛いのか?」
息を荒げながら、シルクは慌てて言った。
「……ん…ん…」
僕は力無く、首を横に振った。
そして必死に手を伸ばして…彼の頬に触れた。
「…もっと…欲しい…」
「…っ」
シルクは、たまらない様な表情で、僕の顔を両手でしっかりと押さえながら、腰を揺らした。
「…っ…ぁっ…」
激しく彼に突き上げられて…既に何度目となる絶頂の感覚に全身を震わせながら…
僕はまさに…
天にも昇るような気持ちで、意識を失った。
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