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個人的謝罪(1)
ねーいつ来れんの?
今日は来れないー?
「……」
そんなLINEが、毎日のように送られてきた。
バイトがあるんで…
休んじゃいなよー
またモデルで稼げばいーじゃん
「……」
いいのか、サエさん
だったらまたやっちゃおうかな、高額バイト…
あれ以来…マナミはもちろん、レンからの誘いも…リハやLIVEを理由に、やんわりとお断りしていた。
ふふっと笑いながら、そんな風に考えられるようになっていた事に、自分でも少し驚いたほどだった。
あまりにしつこいサエゾウからのLINEに、僕は観念して、先に約束していたショウヤに事情を説明して、そっちを優先させて頂く事にした。
わかりました
サエさん相手じゃ仕方ないないですね
来週よろしくお願いします
すいません
こちらこそよろしくお願いします…
ま、どうせ…ヤられる事に変わりないんだけどな…
何となく腑に落ちない気持ちを押し殺して…
その金曜の夜…バイトを終えた僕は、スーパーで唐揚げとかサンドとかの材料を買い込んで、サエゾウの家を訪ねた。
「おかえりー」
「…」
「お腹空いたー」
「…はいはい」
買ってきたものを、ドサドサとキッチンに取り出して…僕は早速、仕込みに取り掛かかった。
「今日のご飯はなーにー?」
言いながら彼はまた、背後から僕に抱き付いてきた。
「…唐揚げと、サンドです…あと葉っぱとマカロニサラダも付きます」
「前菜はー?」
サエゾウは、僕の顎をグイッと掴んで自分の方を向かせると…強引に口付けてきた。
「…んっ…」
そんな行為に…僕の胸に、心地良い寒気が走った。
ひとしきり舌を絡ませて…ようやく口を離れたサエゾウは…若干ポーッとしてしまった僕を見ながら言った。
「先にカオルをちょっと食べていーい?」
「…だ、ダメです」
僕は、顔を赤くしながらも、慌てて答えた。
「せっかくシュミレーションして来たのに…また忘れちゃいますから…食べるまで我慢してください!!」
「えー」
彼は、全然納得いかない表情で、僕の顔を両手で力強く押さえると、再び口付けてきた。
「だから…ダメって…んんっ…」
胸のゾワゾワした寒気が、どんどん激しくなった。
サエゾウに、強引に口の中をいやらしく掻き回されて…僕はどんどん身体の力を奪われてしまった。
ガクンと膝を折ってしまった僕の身体を支えながら…サエゾウは、僕の耳元で囁くように言った。
「ちょっとだけ…先っぽだけにするからさ…」
「…っ」
彼はそのまま、有無を言わさず…その場に僕を押し倒すと、すぐにズボンを脱がせた。
「…んっ…やめて…ください」
「えーカオルも食べたそうになってんじゃんー」
サエゾウは、うっかりいきり勃ってしまった僕のモノを、そっと握った。
「はあ…あっ…」
それからサエゾウは、自分のズボンを膝まで下ろすと…僕の両足を開いた。
ほどなく、いきり勃って先の濡れた彼のモノが、僕の秘部に押し付けられた。
「ん…あっ…いや…」
「すぐ終わるからさー」
言いながらサエゾウは…容赦なくそれを、グイグイと突っ込んできた。
「んん…んっ…」
「カオル…エロい…かわいい…」
まるで譫言のように呟きながら…サエゾウは自分の悦いように、それをガシガシと抽挿させた。
全然…先っぽだけじゃないじゃん…
挿れた深さはともかく…
「すぐ終わる」の方は有言実行だった。
彼は早々に吐精した。
「…は…あっ…」
吐精してからも、彼は腰を揺らしながら…僕のモノをギュッと握った。
その…中を刺激される感触と相まって…僕もすぐに、サエゾウの手によって、昇り詰めてしまった。
「前菜…美味かった…」
言いながらサエゾウは…自分の手についた僕の愛液を、いやらしそうに、ペロッと舐めた。
「…っ」
あーもうー
やっぱり忘れちゃったじゃんー
身体を拭かれながら…僕は必死に、さっきシュミレーションした事を思い出していた。
あーせめて…ヤる前に、鶏肉の下味だけでも漬けておけば良かった…
ムスッとしながら真剣に考えを巡らせている僕を見て、サエゾウは、テヘッて感じで言った。
「そんな怖い顔すんなよ、俺も手伝うからさー」
「……」
サエさんに手伝ってもらう事になったら…余計考える手間が増えちゃうじゃないですかー
「ふぅ…」
とりあえず身体がきれいになった所で…僕は身体を起こして、ズボンを手繰り寄せた。
「あ、ちょっと待ってー」
そう言ってサエゾウは…隣の部屋に行って怪しげにゴソゴソしたかと思うと…ニヤニヤしながら戻ってきた。
「…」
その手には、何やら白い物が握られていた。
「今日はこれ着てごはん作ってー」
「…!」
パサッと広げられたそれは…
まるでメイドさんが着るような、フリフリフリルの可愛らしい白いエプロンだった…
「…はあ?」
思わず固まってしまった僕に向かって、サエゾウは目をキラキラと輝かせながら、流暢に続けた。
「ズボン履いちゃダメだからね…あ、もちろんシャツも脱いでねー」
「…」
僕が、納得いかないような表情をしているのを見て…彼は更に言った。
「今日がどう言う日か…まさか忘れてないよねー」
「…」
僕は何も言い返せるハズもなかった…
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