379 / 398

個人的謝罪そっちの2人(6)

カシャッ… カシャッカシャッ… 口元のドロドロもそのままに…またも撮影会が始まってしまった。 「……」 「どうぞ、あとはハルトさん…悔いの無いように、ヤり倒してください」 そう言って、カメラを動画に切り替えた様子のショウヤは、改めて僕に向かってカメラを構えた。 ハルトは、僕の顔を両手でしっかり押さえると…ドロドロのままな僕のくちびるに、勢いよく口付けた。 「…んん…ん…」 それから彼は、柱に両手と一緒に縛り付けられた手拭いをほどいた。 パタンと崩れるように、僕の両腕が下に落ちた。 「これで、お終いにするからね…」 言いながらハルトは、ゆっくりと僕の身体を、そこへ仰向けに押し倒した。 「…っ…」 ようやく終わる… 少しホッとして、目を閉じた僕の両足を…彼は着物の裾を捲りながら、大きく開いていった。 そしてハルトのモノが…僕の秘部にあてられた。 僕は目を閉じたまま、ビクビクと震えた。 ほどなくそれが、グイグイと僕の中にねじ込まれた。 「…ぁ…っ…」 僕はもう、声を上げる事も出来なかった。 またも乳首を弄られながら、何度も抽挿を繰り返されて…僕は朦朧としていった。 ハルトが腰の動きを早めて、僕の中に吐精させたときには、既にもう僕の意識は無かった。 「カオルさん…逝っちゃいましたね…」 ようやくカメラを置いたショウヤが、ふふっと笑いながら呟くように言った。 「…ちょっと…ヤり過ぎたか?」 余韻に息を上げながら、ハルトが言った。 「いいんですよ…お仕置きですから」 ショウヤはしれっと答えた。 「それに…本人も気持ち良かったハズです」 「…だったら、いいか」 「はい」 それから2人は、僕のズタボロの着物を脱がせると…毛布で僕の身体を包んで、改めて床に寝かせた。 「布団を…用意しとくべきでしたね」 「そうだな、これじゃあ…ちゃんと休めないかもな」 「少し休んだら、起こして送り届けましょうか」 「そうだな」 「それとも…3人で、毛布に包まって寝ますか?」 「あー…それもいいかもな」 そんな風に言い合いながら…2人は改めて、缶のビールとレモンサワーで乾杯した。 「光鬱のLIVEも楽しみですね…」 ショウヤが言った。 「楽しみと言うか…またそれを口実に、サエに虐められるのは目に見えてるけどな」 「あはははっ…それも楽しみですけど…」 ショウヤは、悪い顔になって続けた。 「これだけ進化したカオルさんに…あのアヤメさんが、どれだけ圧倒されるかと思うと…」 「…」 「むしろ可哀想なくらいに楽しみです」 「お前、ホントに怖いヤツだよな…」 ハルトは、若干引き攣った笑顔で言った。 「仕方ないじゃないですか…本当の事なんですから」 「…」 「ああ…光鬱もPV作ってくれないかなぁ…」 酔っ払いショウヤの毒舌は、更に加速していった。 「トキドルと同じくらいに全力でやりますよ!」 「そうなのか」 「何なら裏もね」 「…それこそサエが怒り狂うだろ」 「それも作戦です…そしたらまた、サエさんが進化するでしょう?」 「…」 「しかも、どんなにやったところで…トキドルには敵いっこありませんから」 「…」 「やっぱり光鬱のPVも、撒き餌にしかなりません」 「……」 (ショウヤの予言は恐ろしいな…) ハルトは内心そう思っていた。 「あ、もちろんハルトさんも手伝ってくださいよ」 「えっ…アヤメの?」 「そうです!」 「…」 ショウヤは、うっとりした表情で続けた。 「あのアヤメさんを、ハルトさんにメイクさせたら…さぞかし美しくなるでしょうね…」 「……」 そんなショウヤの申し出は、ハルトの持ち前のメイク大好き魂を、フツフツと燃え上がらせてしまった。 (アヤメの顔を描いてみたい…) (カオルと並べたら…どんなに映えるか) 思わず妄想を膨らませてしまったハルトを見て…ショウヤはニヤッと笑った。 「全力で餌撒きましょう!」 「よし、わかった」 そして2人は…また改めて乾杯した。 「うーん…」 すっかり憔悴していた僕は…もうだいぶ陽が高くなってから、ようやく目を覚ました。 見慣れない天井を見上げて… 僕は必死に記憶を手繰り寄せた。 あーそうだった… オカシい人たちに酷い感じでヤり倒されたんだっけ… 思いながら僕は、仰向けのまま、顔を横に向けた。 すぐ隣でハルトとショウヤが、 一緒に毛布にくるまって寝ていた。 「…」 僕はのそのそと上半身を起こして、2人の顔を覗き込んだ。 彼らは、それはそれは仲良さげに身体を絡め合って、スヤスヤと寝息を立てていた。 「……」 それを見て… 僕はふふっと笑いながら、小さく溜息をついた。 やっぱり、オカシい同士は気が合うんだろうな… 僕はパサッと仰向けに倒れると、再び目を閉じた。 オカシい仲良し2人を、少し羨ましく思いながら… 僕は頭に、ただひとりを思い浮かべていた。

ともだちにシェアしよう!