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第十四話 発情

玲央さんに呼ばれて駆け足で向かっていく ドアの前に玲央さんが立っていて 「どうかしました?」と聞く 「頼みたいことがある、ゆきにしかできないことだ」 「は、はい!」 思わずそう言われて姿勢を正す 「んで、何をすればいいんでしょう?」 玲央さんが真ん中に置いてある椅子に座って 「ここ座れ」 と言ってくる えっと~膝に座れってことでいいのかな? 恥ずかしくて下を向いた 誰がそんなところに座るかああって叫びたかったけど、あの綺麗な顔で言われると逆らえないし綺麗な顔だからこそ圧がすごい 今、威嚇をあてたらたら発情してしまうから逆らえない 説明しよう! 威嚇というのは普段の状態はオメガに害、発情させるというのはないが威嚇をあてられた場合、発情状態に陥るという感じゃ 威嚇はイラついてる時とか、強制的にアルファは出すこともできるんじゃよ( ´灬` )フォッフォッフォッ 素直に頷いておこう コク てくてくと歩いて玲央さんの膝に座る 玲央さんと、顔を合わせるのが恥ずかしいから前を見る感じで座る 前にはわけがわからないものが置いてあって、あっ、思い出した!パソコンだ!そう、パソコンに写し出されてる資料はとっても大切な資料ぽい 「れ、玲央さん、あの、これ大切な資料ぽいんですけど僕が見ても大丈夫なんですか?」 「大丈夫だ」 ま、玲央さんが大丈夫って言うんだったら大丈夫なんだろう! カタカタカタカタ すごい早い! 見ずに打てるなんて 玲央さんの温もりで眠くなってきちゃって ウトウト ハッ!こ、これは玲央さんに任せられた仕事だろ? しっかりしないと! コックリコックリ すやすや~ 耳元で玲央さんに小声で「おやすみ」と囁かれて寝てしまった 起きたのは書斎じゃなくてベットだった、運んでくれたんだ カーテンあけたら外は真っ暗だった はぁ~せっかく最後の日なのに 何寝てんだよ! も~バカバカ~ バカにも程がある 頭をぽかぽか叩いていると、ガチャとドアが開く音がした ま、まさか見られた? な、なわけ 「なんで頭叩いてるんだ?」 「具合いでも悪いのか?」 「な、なんでもないです〜」 少し沈黙があって 「そうか、なんでもないならいい」 と答えられた 「ご飯たべるだろ?」 ご、ご飯! 食べる! コクコクと勢いよく頷いた よくよく考えてみたらこれが最後のご飯なんだ 味わって食べよ! 机を見たら、トロトロ半熟卵、デミグラスソースが乗っているオムライス! 美味しそう、ジュルリ 2人でいただきますをしてもぐもぐもぐもぐオムライスを頬張る 美味しくて、早く食べ終わっちゃった ごちそうさまでした!と言って まだ、食べている玲央さんの顔を見る 食べてる姿が絵になるってこういうことなんだなぁ〜と思う ボーと見てたら玲央さんに「何かついてるか?俺の顔に」 「そんなに見られると顔に穴が空く」 か、顔に穴?穴なんかあかないよ 首を傾けて考える やっぱり、イケメン 僕もこの顔に生まれたかったとつくづく思う そうこう考えているうちに玲央さんが食べ終わったみたい 「先にお風呂にはいっててくれないか?」 「う、うん」 そうか、時の流れと言うのはこんなにも短いのか あと、1日もないんだもんね これからどうしよう ま、出ていってから考えよう!

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