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怜央編 第十三話

「ん~」ともぞもぞしながらまた眠った 寝顔も可愛い どうしてこんなに可愛いのだろう 寝ながら湯船に浸かるのは危険なので体を拭いてお風呂をでた ソファーに座らせて、タオルでゆきの髪を乾かしてドライヤーをする うるさいかもしれないが、風邪をひいてしまわないようにな 「ん〜うるちゃい」と目を擦りながら言う 「ごめんな、あと少しだから」と謝ると「ん〜」とだけ言いコクっと寝てしまった よし、乾いた ふとゆきの顔を見るとなぜか笑っていた 「んふふ〜お空の雲しゃん〜」と言いながら 危うくイクところだった なんだこの生き物は 可愛すぎないか?俺は生まれて初めて心から神に感謝した、この世にゆきという存在を生み出してくれて 髪は乾いたとはいえ、風邪をひいてしまう いつもの通り、お姫様抱っこして寝室に入り、ベッドにそっと置く 「ゆき、いい夢見ろよ」と言いおでこにキスをした 部屋を出る前に忘れていたことを思い出した 俺は毎日ゆきの寝顔を撮って保存している 俺にとって最高の癒しだ さっ、仕事だ ガチャ 寝室を出て書斎に向かう 仕事で気になる箇所だけをして俺も眠った ゆきはたまに唸って寝ることがある 俺がすぐ抱きしめると収まるのだが 気づかなかった時は汗がでていて、涙も流れていた その時は驚いたがすぐに抱きしめて耳元で安心させる言葉をかけるとスヤスヤと何事も無かったように寝始める そんなに何に脅えているんだ 俺はゆきのことを知らなさすぎる 毎日考えるのはゆきのことをもっと知りたい ずっと幸せに暮らしていくためにはもっとお互いのことを知る必要がある 発情期が終わったら2人でゲームでもしながらお互いのことを知ろうな、ゆき 唇にキスをして俺も就寝した 朝はなぜかゆきがキスすることで最近目が覚める 俺にとってそれは最高のことだ 最近ゆきが夢でいなくなってしまう夢を見る 俺はどん底に落とされ何もかもできなくなっていた だけど、ゆきがキスをするから悪夢から目を覚ませられる 同時に、ゆきがいることを確認できる そんなことを考えているとゆきがベッドを降りた 俺も続いてそっと降りる ゆきがドアノブに手をかけた瞬間俺は後ろから抱きしめた ゆきはビクっとしながら俺を見てきた 驚いた顔で「ど、どうされましたか?」と聞いてきた 少しの意地悪として「せっかく、待ってたのにあんな子供ぽいキスなのか?」と聞いた するとゆきは湯気がたったように顔を赤らめ下を向いた そんなことで恥ずかしがるなんて可愛いな ゆきの顔赤くなっているのを見てもっと意地悪させてやろうと考えた 「んじゃあ、期待させた罰としてディープキス」 ニャリ 「えっ」 戸惑ったように「わ、わかりました、これが最後ですからね」と言った 俺は期待して目をつぶった だが、一向にキスされることは無い 片目を開いて「まだなのか?」と聞く もう1回目を閉じて、ゆきのキスを待つ ゆっくりゆっくり近づいてきてキスをされた 最初は子供っぽいキスか 俺が頼んだのはディープキスだぞ 早く舌入ってこないと思いながら待っているとぬるりと舌が入ってきた くすぐったいな 目を開けてゆきを見ると困惑しながらキスをしているようだった 顔を離し、自然と「フッ、可愛い」とゆう言葉が出てきてしまった ゆきはびっくりしながらもモジモジして恥ずかしそうだった すると「グゥ~~~」と音が部屋になった 「あはははっ」つい笑ってしまった 「もう!なんで笑うんですか!」とじーっと見て言ってくる 真ん丸な目が可愛くて「やっぱり、可愛い」と呟いた 聞こえてないと思ったんだが「もう~」と言い顔を膨らましてきた ゆきの顔が最初は笑顔だったのにだんだん顔が曇っていく 「れ、玲央さんちょっとトイレ行ってきますね」と逃げるように言い 「あっ、おい」と止めたが部屋を出ていってしまった

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