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怜央編 第十四話
とりあえず、トイレに向かう
数分?数十分待ったのちドアが開いた
俺がドアの前にいることにびっくりしたのか「えーっと?」と困惑していた
俺がなんとも思ってないと思ったら大間違いだ
「いつまで、トイレしてるんだ長い、心配した」と困らせるように言った
心配したのは確かだ
「えっ」と言った
するとゆきの顔が口角が上がっているように見える
そんなに嬉しかったのか、俺が心配していることを
俺は恥ずかしくて「いつまでボーとしてるんだ」と言った
そんなに強く言ったつもりは無かったが「ごめんなさい」と言われた
「また、すぐ謝る」
「ごめんなさい」
「ほらまただ」
「俺が言いたいのは、すぐそんなに謝らなくていいお前はそんなに謝ることをしたか?してないだろ?」
戸惑いながらも「し、した」と答えた
は?どう考えてもゆきは悪いことしてないだろ
「はぁ~」思わずため息をついてしまった
「いいか、お前は何一つ悪いことをしてない」ゆきに言い聞かせるように強く言った
「うん、わかった」
「分かればいい」
さてと、俺もお腹すいたし
「お腹空いただろ?朝ごはん食べよう」
そういえば、ゆきはご飯が好きなのか?それともパンが好きなのか?疑問に思い聞く
「パン派?ご飯派?」
少し迷いながらも「パ、パンです」と答えた
「わかった」
パンを用意しよう
スマホでマンションに常備しているシェフに言う
「パン系の朝ごはんを作ってくれ」
「は、はい!それより、玲央様が頼まれるなんて珍しい、私たち精一杯作らせていただきます」
「ああ〜頼んだ」
ゆきをソファーに座らせ、朝食ができるのを待つ
ん?スマホが鳴った
「もしもし、なんだ?」
「もう少しで出来上がるので待っていてください」
「ん」と言い切った
ゆきに「もう少しで、出来上がるって」と言い
インターホンが鳴った
玄関に向かう
朝食を貰い
ゆきの元へ持っていく
朝食を見た瞬間顔が明るくなり、今でも食べたいと言う表情だった
だが、また下を向いて涙を溜める
「はぁ~また考えてる」
ゆきがハッとしたように顔を上げる
「ほら、冷める」
「食べるぞ」と声をかけた
俺にちょこちょこと着いてきて一緒に座る
だが、席に座っても一向に食べない
「どうした?食べないのか?」
「食べます」
元気ないのか
だが、お腹は空いたのか食べてくれる
食べてる最中に色々と考える
そうだ、急ぎの仕事があるんだった
あのクソ、部下のせいで
一発殴ってやる
そして、ご飯を食べたあとゆきをソファーに座らせ俺は仕事をすることにした
俺が仕事している時暇だろうから映画でも見てくれと声をかけた
はいと返事を聞き俺は書斎に向かった
パソコンを開く
溜まった仕事の量を見て驚愕すると同時に部下に殺意が沸いた
何が、急ぎだ、お前がやれ
イライラした時こそゆきのことを思い出そう
数時間、真面目に仕事していたつもりが、片隅にはゆきのことばかりだった
そうだ、いいこと思いついた
そう思いゆきに声をかける「おーい」
「ゆき、少し手伝ってくれないか?」
と大きな声で言った
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