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ゆき過去編 Part1
幸いにも?部屋はアパートの2階
窓を開け、ベランダに入る手すりから見える景色は最高だった
夕焼けに照らされ、母からベランダに追い出された時とは違う景色
母から褒められたいその一心だった
身長が低すぎて手すりが握れない
何か、高くなれるもの…
四角いぐるぐる扇風機が回ってるものが目に入った
『あれだ!』
近くに手すりもあるし!
四角いボックスを登り
手すりを握る
恐怖か何かで不思議な感じだった
ここまで来てもゆきには死ぬって言うことがわからなかった
死ぬんだ!そしたら、喜んでもらえる!
すると、階段を登る音がした
だ、誰か来た
お母さんかな?それだったら嬉しいんだけど
しかし、ゆきの期待とは裏腹に男性の声がした「ゆきくーん、大丈夫?」という声
あの人だ!
『あの人も、僕が死んだら喜んでくれる!』
「入るねぇ~」と男性は言い、ドアを開けた
「ゆきくーん?どこにいるの?」と言われたのでベランダから返事をした
男性は焦ったように「ゆきくん!そんなところにいてはダメだ」と言った
僕はダメと言われることが疑問だった
死んだらダメなの?これ死ねないの?
男性が走って僕の元に来た
ゆきは男性に言いたかったことがある「あのね!ゆき、お遊び楽しかったの!」と
「え?あっ、そうじゃなくて降りるよ」と言い、僕に近ずいてくる
僕はそれでも、構わず「死んだらお母さんが喜んでくれるんだ!」と男性に告げ
ベランダから僕は飛び降りた…
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