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ガルム×キサラギ 日常_風邪.1 あなたのことを

ガルム・フォン・アルガンティアは、非常に過保護である。それはおそらく今に始まったことではないが風邪をひいて一層そう思うようになった。彼が生き返って以来風邪をひいたのは初めてだったが彼は数時間しか起きていられないと言われるほど身体機能がうまく動作していないのに朝から晩まで眠い目をこすって看病してくれている。もう寝てもいいと言っても何をしても、私が眠っても彼は眠らなかった。そしてカフェインを摂取しては私のふりをして仕事をしているのだ。 正直に言うとやりすぎではないかと思う。 「…、もういいと…」 「お前が眠れば眠る」 そう言って眠らないくせにと小さく呟いてみれば不満そうにこちらをこちらを見た。 「なんだ、私が折角気を使っているのに」 「使いすぎだと言っているのだ。私のことはもういい。一緒に眠りたいのだ」 私の愛しい人ならば私の望みもかなえてくれよとそう思うだけなのだ。私は看病などいいから横で眠ってほしい。それだけなのだ。 「いつも寝ているだろう。今日くらいお前を看病して…」 「…甘えているのだ、気が付け、馬鹿」 ベッドから離れようとするガルムを引っ張って布団に引きずり込む。甘えてすり寄りたいし、抱き着きたい。 「なんだ、なら早くそう云え。分らんだろう」 「お前が鈍感なだけだ」 少しいい匂いのする首元にすり寄って目を閉じた。私は彼のにおいが好きだ。 「可愛らしいな御前は」 「そうだろう。誇れ」 疲れ切った彼はすでに瞼が重そうである。私はそれを見て少しうれしくなった。一緒に眠るのが好きだからだ。アルバンともそうではあったのだが寝るというのは特別好きで、食事よりも、行為よりも好きまである。 「御前の望みだ、ゆっくり寝ようか」 「明日には治っているといいがな…」 「治っていなかったら明日も甘えてくれるだろうか」 馬鹿なことを…私はいつだってお前に…。 「おやすみ、ガルム」 「嗚呼、お休み」

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