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第10話
麻生さんと一緒に過ごす為に買い換えたキングサイズのベッド。
バスタオルを敷くと、そこで麻生さんと生まれたままの姿になって向かい合い、欲望を解き放った。
「あぁ……ッ、そんな……汚ぇのに……っ……」
「麻生さんのが汚いなんて有り得ません。夜勤明けで溜まった麻生さんの……いつも濃くて美味しいですよ」
自分のを片付けると、僕はいつものように僕の手に付いた麻生さんの吐き出した精を舌で舐めとる。
「物好きだな、お前は。こんなおじさん捕まえて」
「麻生さんこそ、僕を拒もうと思えば拒めたのに受け入れてくれているんですから、物好きですよ」
「そうだな。でも、俺……久しぶりに満たされてるって思うんだよ。そう思えるのはお前のおかげ。ありがとな、涌井」
「麻生さん……」
あぁ。
この人はなんて優しい人なんだろう。
僕の思いを受け止めてくれたばかりか、僕との関係に幸せまで感じてくれるなんて。
「大好きです、麻生さん。僕は……僕は貴方を絶対に離さない……」
「お、おう、分かった……」
思わず抱きついてしまった僕を、麻生さんは受け止めてくれて、背中を摩ってくれた。
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