47 / 115

第47話 獣の交わり

 片足を持ち上げ、ひくひくと蠢き、誘惑してくる孔に、ペニスの先端をぴとりとつける。  触れた場所から、ぞわりとした痺れが全身へと伝播する。  ぐっと腰に力を入れれば、孔は大きく口を開け、俺を歓迎する。 「ぁあ…あ………は、んぁ……」  ずぶずぶと飲み込まれていく、久しぶりの肉感に、全神経が股間へと集中する。 「……ぉ…きぃ…」  満足げに零される吐息混じりの声は、耳からも俺の神経を煽ってくる。  ぷくりと盛り上がっている場所に、わざとに負荷をかけながら、さらに奥へと押し込んでいく。 「ぃ、……は、ぁ………ソコ…、ぁあっ…」  もっと奥まで捩じ込もうと考えていたが、あまりの反応の良さに、途中で動きを止めた。  カリで(こそ)ぐように細かく揺する腰に、三崎の身体が、びくびくと跳ねた。 「…ひ、ぁ……ひぁあ…ぃいっ……きも、ちぃ………っ…」  びくんびくんと跳ねる度に、襞が媚びるように絡みつき、精液を強情ってくる。  ひゅっと喉を鳴らした三崎の身体が、きゅっと瞬間的に硬直する。  射精した様子もなく、三崎は再びの快感に溺れ、俺を包む襞が小刻みに震えた。 「…メスイキかよ」  獣染みた荒い息遣いだけが、空間に充満していった。  もっと奥まで暴いてしまいたい欲求に、腰を強く打ちつける。  パンパンっと、肌がぶつかる破裂音が、一定のリズムで響き渡る。 「は………っ、す、ごいね…。たまって、た?」  とろりと蕩けた顔のままに、俺を振り返り問うてくる三崎に、ぞわりとした感覚が腰を這う。 「うるせぇよ。黙って啼いてろ」  ぐんっと思いっきり突き上げる俺に、ぎりぎりで床に着いていた片足すら持ち上がる。  支えるものが俺のペニスのみとなり、自重が一会(いちえ)に、結合部へとのし掛かる。  ローションやカウパーでしとどに濡れ、散々に嬲られ柔くなった孔は、奥の奥まで俺を迎え入れた。 「……ひ、ぅっ…ん」  電気でも流されたかのように、三崎の身体が仰け反った。  先端が、すっぽりとなにかに包まれたかのように、満遍なくぐねぐねと捏ねられる。  三崎の尻を掴み離すように腰を引けば、ぐぷっと抜ける感触がした。 「…ぉく、…もっと……してっ……ぁ…」  ゆらゆらと揺らぐ腰を反らしながら振り返った三崎が強情る。  今度はゆっくりと、腰を突き上げた。  めりめりと抉じ開ける感触が、先端を隈なく刺激する。 「ぁ、……ぁ、あ……ひら、いちゃ……ひぁっん………」  堪えきれなくなったかのように、ぐぽんっと亀頭が飲み込まれた。  ぞくぞくとする痺れのままに、滾る欲望を三崎へと叩きつける。  その場所を、ぐぽぐぽと犯す俺に、三崎はバーカウンターに爪を立てる。 「ぁあ、………んぅ…、ぁ、ぁあ…いい、…ん…ぃい…………イク、ぁ……ひ、ぁ……あ…」  背中に浮かんだ汗が、三崎のシャツを濡らす。  苦し気に身体を撓らせながらも、声は淫靡に歪んでいた。  俺がイクまでの間、三崎は数えきれない程のメスイキを繰り返す。  何度も絶頂を極めた三崎は、いやらしく腰を燻らせながら、俺の腕の中で啼き続けていた。

ともだちにシェアしよう!