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第六章・4

 食事を終え、バスを使い。  宿題を終え、ベッドに上がった。  明かりを落として横になると、亜希は小声でささやいた。 「啓さん。さっきの言葉、覚えてますか?」 「さて。何だったかな?」  少しおどけた口調に、亜希は啓の肩を揺すった。 「もう!」 「嘘だよ。ちゃんと、覚えてる」  今度は、啓の方からキスをくれた。  たっぷりと、舌を絡めて愛し合う、大人のキス。  亜希は生まれて初めて、そんな口づけに酔った。  しかし、唇をそっと離した啓は、心配そうに彼を見つめた。 「大丈夫か?」  汚れた大人たちにさいなまれてきた、亜希の心身。  それを、啓はひどく心配していた。 「大丈夫です。……嬉しいです」  上気した頬に、潤んだ瞳。  亜希の様子に、啓は安心した。 「君を抱いても、いい?」 「はい」  その返事に、啓は亜希のパジャマをそっとはだけた。

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