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第十五章・4

 ばたつかせる亜希の手足を、男たちが縛める。 「おい、暴れるな」 「足、もう少し押さえろよ」 「早く、脱がせろ」  必死の抵抗も空しく、亜希の衣服は剥ぎ取られていく。 「やめて! 助けて! 啓さん! 啓さぁあん!」  泣き叫んだ亜希だったが、素裸にされてしまうと身を縮めて竦んでしまった。  震え、恐怖に凍る思考に、拍手が届く。 「お見事。細工は上々、だね」  利実が、部屋へ入って来たのだ。 「後は、啓さんがここに着くのを……」  待つばかり、と考えていた利実は、ぎょっとした。  男たちが、裸の亜希の四肢を広げさせたのだ。  そして、慎也が醜いペニスを掴み出して、彼に跨った。 「慎也さん? 打ち合わせと違うんだけど?」  利実は、彼らに亜希を襲って裸にして欲しい、と告げていた。  しかし、本当にレイプしろ、とは一言も言っていないのだ。  眉をひそめる利実に、慎也はいやらしい笑顔を向けた。 「いや、もう。亜希くん可愛いから、完全に俺たちその気だから」 「早く、ぶち込めよ」 「次は、俺!」  けだものに成り下がった男たちに、利実は青くなった。

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