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第十九章 愛してる
寝室の明かりは落としてあり、小さなオレンジ色の光だけが、亜希の素肌を照らしている。
その肌は美しく滑らかで、啓はそこに咲く桃色の可愛い乳首に口づけた。
「あ、あぁ。はぁ、うぅ……っ」
小さな亜希の喘ぎに、啓は耳を傾けていた。
嫌がっているようには、聞こえない。
慎重に手を伸ばし、啓はそっと亜希の性器に触れた。
「あぁう!」
途端に彼は震え、硬く勃ったペニスから精を吐いた。
「良かった。ちゃんと、感じてくれてたんだな」
「ごめんなさい、早くて……」
いいんだ、と啓は亜希にキスをした。
精神を患うと、性欲が無くなってしまうことがある。
啓は、亜希にそれを案じていたのだ。
「僕、久しぶりなので。それで、すごく感じて……」
「じゃあ、もっと感じさせてあげよう」
「ふふっ。お手柔らかに」
亜希の返事にも、余裕が見られる。
啓は安心して、その体を愛撫した。
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