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第十九章・2
時が開いているので、啓は丹念に亜希の秘所を弄った。
長い指を入れ、慎重に抜き差しする。
そのたびに、亜希の声と共にオメガの愛液があふれた。
「亜希のここ、とても濡れているよ」
「ん……、あぁ。あ、はぁ、ぅんっ、う……」
もはや返事もできないほどに、乱れている亜希。
啓は、頃合いと判断した。
「少し、待っていて。スキンを着けるから」
その時、うわごとしか言えなかったはずの亜希が、声を上げた。
「ま、待ってください」
啓の手を取り、潤んだ瞳で訴えた。
「今夜は、着けないでください」
「それはいけない。君は、今妊娠するわけにはいかないんだ」
亜希は、受験を控えている。
その後は大学へ通い、インターンを経て、医師になる。
短くても、向こう10年間は子どもを作らないほうがいいだろう。
だが亜希は、首を横に振った。
「今日は、大丈夫な日なんです。僕、啓さんが欲しい……」
くらりとくる、殺し文句だった。
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