106 / 146

第十九章・3

「亜希。本当に、安全日なんだな?」 「はい」  もう、考え込む余裕はなかった。  啓もまた、乾いていた。  亜希が欲しくて欲しくて、たまらない。  その身も心も、深く愛したかった。  啓がゆっくりと腰を進めると、亜希は細い声で啼いた。  全て奥まで埋め込むと、啓はその手を自分の首へといざなった。  二人の結合がさらに深くなり、亜希は震え、それだけで精を漏らしている。  素肌の啓を体内に迎えるのは、初めてなのだ。  その硬さ、熱さをダイレクトに感じ取り、歓喜に酔った。 (ああ。啓さんが、僕の中に……!)  必死でしがみついてくる亜希に軽くキスをすると、それが合図だった。  啓は、ゆっくりと動き始めた。

ともだちにシェアしよう!