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第6話

抱きしめて寝た。 風呂に入れるのも、強ばった身体をマッサージして解してやるのも、疲れて自分で食事もとれないベータにスープを飲ませるのも、ぜんぶアルファがしてやった。 甘やかして、可愛いと囁いて、愛してると言って、泣いて喜ぶベータを抱いて寝るのは。 思ってた以上に気分が良かった。 何より。 今まで遊んだことのあるベータ達の誰より冴えないこのベータは可愛すぎた。 好き。 好き。 そう言って泣くのだ。 もう一度挿れたくなったが我慢した。 三日あるのに1日で抱き潰してしまうのはもったいない。 嬉しいと言って泣くベータを抱きしめて寝るのはなんだか気分が良かった。 アルファとセックスしたがるベータ達とは違うように思った。 何故だろう。 そう思ったのだ。 身体を回復させるために、寝かせた。 あと2日。 しっかり楽しむつもりだったからだ。 思ってた以上に。 楽しめそうだった。 次の日もディルドから初めて、前の日よりもう少し深くペニスを納めた。 それでもいつでも抜けるように根本までは挿れない。 挿れたまま、また乳首も可愛がってやると、感じ始めて。 ペニスを触って欲しがったし、痛みから逃げようと自分でそこを弄ろうともしたけれど、それを許さず、乳首と中をだけを執拗に虐め続けた。 可愛い、愛してると囁きながら。 心から言った。 こんなに健気に頑張るのだから。 挿れる前に、自分のペニスを舐めさせたりもした。 流石にアルファのモノは大きする。 でも精一杯咥えて、しゃぶる姿は技量以上に健気で可愛かった。 穴も健気で。 キツいのに。 自分からは濡れないのに。 それでも欲しがられるのがわかって、そこにキた。 アルファの種を求めて本能で絞りとるあの、オメガの貪欲さとは根本的に違う。 気持ちの良さでは断然オメガだが、どうにもこのベータの必死さは、性的な快楽とは違う満足を引き起こす。 ああっ なに・・・ あっ ソコだめぇ ベータの声が甘くなり始めた。 ゆっくり中で動かし続けているのに反応し始めたのだ。 甘く囁く言葉のせいか、執拗に教える快楽の場所のせいか。 中と乳首だけで感じ初めている。 ペニスが緩くたちあがり、腰が今までの逃げるような動きから、欲しがる動きに変わっている。 「良い子だね。ちゃんと感じてきたね」 褒めてやる。 愛してる、といってキスをして動いてやると、明らかにいままでとは違う風に中が絡みつき、腰が揺れる。 あっ あっ 小さな声が、耐えるようで、それが初めての感覚に耐えているのだとわかる。 「我慢しなくていい、気持ち良いんだろ。もっと欲しがって?」 囁いた。 そして、アルファもほしくなる。 ゆっくりもっと奥にまで入れた。 根本まで。 やっと感じ始めていた淡い快楽から、深く奥まで沈められてベータは、悲鳴のような声を上げた。 でもそれが苦痛だけじゃないのはわかっていた。 深く納めたから。 もうアルファが満足するまで、抜いてはやれない。 予定より早かったが、アルファもがまんできなかったのだ。 ベータ相手に、こんな我慢がきかないなんて初めてだった。 やぁっ 深い 怖い ベータが泣く。 俺がいるんだ。 君の中にいるのは俺だ。 俺を受け入れて? 欲しがって? 俺は君が欲しい。 もっと深くまで。 そうベータの身体ごと揺すりあげながら訴える。 アルファのペニス根本のコブが、ベータの前立腺を潰して擦りあげ、その強烈さにベータは泣き叫ぶ。 深く入られ、その深さにおののいて、そこから与えられる感覚に悶えていた。 可愛かった 本気だった。 欲しがって欲しい。 ゆっくり支配するつもりだったのに、受け入れられたがっていたのはアルファだった。 オレの。 オレの? オレの中にいる間はオレのだよね? ベータが泣いた。 そうだ。 君のだ。 君の中にいる時はきみだけの俺だ。 アルファも本気で言っていて、突き上げていく。 突き当たりを何度も突かれ、ベータがグチャグチャになって泣き叫ぶ。 でも、中がその度に締まり、絡みつくから、それで感じているのがわかってしまう。 「そんなに俺が好き?」 アルファはベータのその目を覗き込みながら聞く。 泣いた幼児みたいな顔。 番のオメガのいやらしく蕩けきった顔とは全く違う。 でも、それが可愛かった。 「好きぃ・・・」 泣いて言う。 快楽を得始めたばかりで、でもそんなに深くを穿たれて、その深さに怯えているくせに。 「堪んないな。可愛い」 思わず言っていた。 我を忘れないベータとのセックスだからこそ、そう思った。 「愛してる」 囁いたなら、ベータがイった。 射精しないで、中だけで。 その言葉のせいだとわかって、感動した。 ここまでのベータはいなかった。 「イクって言うんだよ、イく時は」 ヒクヒクしている身体を抱きしめながら、それでもさらに腰を打ち付けた。 ムリぃ ムリぃ イクぅ 泣きながら無理だといいながら、イク時にちゃんと報告するその素直さに感動した。 「ごめんね、俺が満足するまで、抜いてやらないんだ。頑張ってね。オメガみたいに頑張れる?無理って言わないでね?」 そう言えば、ベータは唇をかみ締めて、コクコク頷く。 そのくせ、初めて知った何度でもイける感覚に怖がって泣いているのだ。 なのに無理だともう言わない。 襲い来る快楽に無力に耐える。 こわしそうなくらい可愛かった。 「可愛い。本当に愛してる」 そう囁きながら、さらに奥をゆっくりぶち抜いた。 ここまで使う予定はなかったけれど。 可愛い過ぎたし、この身体はオメガでは無いくせに自分を欲しがるのだから仕方ない。 声にならない声が上がって、ベータは白目を向いて痙攣した。 ここまで使うと、ベータの身体も悪くないと思えるから結腸まで抜くのがアルファ好きだったが、今日は特によかった。 もうベータのペニスが勃起すらしてないのが、なのにヒクヒク痙攣し続けているのが、良かった。 「おちんちん壊れちゃったね」 優しく囁いた。 もう女など抱けないし、アルファ以外はもの足りなくなるだろう。 中じゃないとイケない身体になってるはずだ。 その穴を奥まで楽しみ、ゆっくり射精した。 オメガとは違って決して実を結ぶことのないソレを、ベータが喜んでいるのが身体の奥から分かった。 あい、して、る ガクガク痙攣し、ヨダレを垂れ流しながら、うつろな目で、それでもベータが言った。 この満足感。 セックスだけではない満足感。 飢えを満たし合うような番のセックスではないこの感覚。 「俺もだよ。俺を受け入れてくれる?もっとしたい」 アルファは言った。 ベータは震える手をアルファへ向かって伸ばす。 カクカク震えて、激しすぎる快楽に焼かれすぎているのに。 アルファに応えようとしているのだ。 決してベータはアルファの全てを受け入れられないのに。 それが出来るのはオメガだけなのに。 「オメガ・・・みたいにして」 泣きながら言うから。 思わず呻いて、また動き出してしまった。 少し我を忘れた。 そんなの。 ベータ相手に初めてだった。

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