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第26話 R18

昼休みに、僕とあんは久しぶりにピアノ室で練習していた。 あんのソプラノはいつ聞いても美しく、狭い空間で響き渡ると包まれるような錯覚に陥る。 頬はほんのり桜色で、唇は艶やかな薔薇色で、麗しく染まる漆黒の睫毛で、それに縁取られた墨色の瞳。 備長炭のような深くも軽い闇色の髪。 その髪は蛍光灯に照らされて、天使の輪のように輝いている。 あんは文字通り綺麗な子だった。 歌い終わると、にこりと微笑む。 その姿が、また可愛いのだ。 「おうし、どうでしたか?」 「うん、良かったよ。あんの声はいつ聴いても綺麗だね。」 僕が賞賛すると、何故だかあんはむくれてしまった。 だけど、その姿も可愛い。 「違います。嬉しいですけど、悪いところを教えて欲しいんです。」 あんはぐっと身を乗り出して聞いてくる。 「僕にはあんの悪い所なんて見つけられないよ。いつ聞いても、あんの歌声はとても心地よく耳に響くんだ。」 僕が素直な感想を述べると、あんは目を瞬かせながら頬を染め、俯いてしまった。 可愛かった。 その晩、僕はまた夢を見た。 だけどそこは保健室じゃなかった。 僕はピアノ室に居て賛美歌を捲っている。 その横にはあんが居て、歌を歌っていた。 「おうし、どうでしたか?」 あんが訪ねてくる。 「うん、とても綺麗だよ。とても可愛い。」 僕はそう言うと、あんにキスした。 あんはくぐもった声を出し、だけど、僕を受け入れてゆく。 僕はあんの髪を何度も撫でる。 それから、あんの胸元に手を伸ばしセーラー服のボタンを外した。 「あん、好きだよ。」 僕はあんに囁く。 あんは溶けるような声を出し、熱くため息を漏らした。 「好きだよ。」 僕はあんの陶器のような白い首筋に舌を這わせ舐めていく。 そして、両手を背中に回しホックを外す。 「好きだよ。」 くちゅくちゅと音をさせながら、彼女の首筋から下へと降りていく。 そして、柔らかな膨らみを左手で優しく揉みしだき、右側では薄紅色のその先端を唇に絡めとる。 彼女はびくびくと震え、妖艶な瞳で僕を見つめながら熱い呼吸を繰り返した。 「好きだよ。」 囁きながらゆっくりと柔らかな膨らみを左手で包み、右手を彼女の脚の隙間に侵入させていく。 薄生地一枚隔てても分かるほど、彼女の果実は熟して熱く、僕が撫でると妖しく身をよじった。 「好きだよ。」 僕は彼女の耳を唇で塞いだ。 そして、執拗に何度も彼女の果実を弄り続ける。 彼女は熱い吐息を僕の肩にかけ、両手を僕の背中に回す。 僕は、彼女に身体を重ねる。 彼女の熟れすぎた果実は、僕を拒むこと無く、僕の全てを飲み込んでいった。 僕が何度も何度も彼女の上で上下に揺れると、その度に彼女の口から熱い吐息が漏れ出た。 そして、僕の背中に回された腕に力が入ってゆく。 彼女の熱い眼差しが僕に纏わりつく。 「おうし、好き。」 僕は、僕を彼女の中にどくんどくんと注いでゆく。 そして、僕は目が覚めた。 じっとりとした汗をかき、心臓がばくばく言ってるのを感じる。 肩で息をしながら慌てて布団を捲りあげた。 だけど、汗ばむだけで何処も汚れていない僕がそこには居た。 その翌日から、ぱったりと全く夢を見なくなった。

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