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向かい合って

パクっ…もぐもぐ…ゴックン… 怒ってても美味しいのは変わらないところがご飯の憎めないところ! ご飯がアルファだったら速攻つがうのに… プリンは甘そうだからオメガかな? 唐揚げは唐揚げ先輩でみんなからの人気者!で、ピーマンは一条様みたいな嫌われ者! いや、ゴーヤかも…ゴツゴツしてる感じが性格そっくり! パスタは…と考えた時に「ゆず、ごめんな」と謝られた 「ふん!もう知らなぁ~い!」 「ゆずのほっぺたが柔らかかったんだよ。触りたくなるんだ…というか、触れたくなるんだ」と悲しい声で言うものだから… 「今回だけですからね!もう二度と触らないこと!わかりましたね!?」と1度だけチャンスをあげたら「あぁ、わかった」と言われたので、そのままの状態で、また食べ始めると「なんでまだそっちの方向なんだよ」 「別にいいじゃないですか!僕がどの方向で食べようが!」と言いご飯を1口、パクっと食べる 少しの沈黙があり、一条様は「そうか…」と立ち上がって僕の目の前にきた 体が目の前に来た瞬間、発情しないようにギュッと目をつぶった後、体が宙に浮いた 「へっ?」状況がわからず、間抜けな声を出してしまった 下を向いて目を開けると、体的に一条様と向かい合っている感じで抱っこされそのまま座った ん?抱っこされて座られてる感じ?お弁当手に持ってるし 「あの…一条様…これはどういう状況…なんですか?」 「どうもこうもって、向かい合って食べないんだったら自分から行くしかないだろ」 ???… 「ゆずは、そのままお弁当食べてていいぞ」 「は、はい…?」 パクっ…もぐもぐ…ごっくん パクっ…もぐもぐ…ごっくん 「・・・」 え!?気まずい! ずっと僕の方見てきてるけど、気まずすぎる 見られてご飯食べるのも恥ずかしいし… 言うしかないか…「あのぉ~」 「ん?なんだ?」 「ええっと…見ないで貰えます?」 「いや、可愛い奴がいたら見るのと同じで目が離せないんだよ」 まぁ~よくもそんな恥ずかしいことを… というか、この人いつも恥ずかしいことばっかり言ってるけど、全然顔が赤くならないし、恥ずかしがるどころか清々しくも感じる と思ってたら、なんか下から盛り上がってきた ちょうど当たってるんだよなぁ~ 「あの…一条様…下の息子さんが…」 「あぁ、生理現象だから気にしないでくれ。密着してしまうとな!」と恥ずかしさもなくのPart2 「いや、気にします!」 「じゃあ、静めてくれるのか?」 「それは…ゴクッ…どういう意味で…って、一条様がどけばいいだけの話じゃないですか?」 「それは…」 やばい!これはクラスのみんなに聞こえてしまったら!と思い全力で一条様の口元を覆ってちょっと待ったら手を剥がされて ニヤッとしながら「ゆずの、手ちっちゃいし可愛かったし、新手のキスだな」と言われ、調子に乗ったのか「お返しいるか?」と聞かれたので「いりません!」とお断りした

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