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第4話

ホテルにいた。 公園で二度ほど身体を繋いだけれど、足りなかったからだ。 「ホテルでもっとしよう」 そう言われたなら断れるはずもなく。 ホテルに行く途中でも裏通りで身体を繋げあった。 欲しくて堪らなかったから。 建物の裏でオメガのスカートをたくし上げ、後ろから突き上げた。 まだぽっかりあいて、精液がこぼれ落ちる穴が見えて、突っ込まずにはいられなかった。 挿れたら欲しがりその穴に腰が止まらなくなって。 いくら注いでも注いでも、まだ足りない、こんな飢えは初めてだった。 淫らに動く柔らかな尻。 突き上げているはずなのに、搾り取られて責められている感覚。 頭がおかしくなりそうで。 止められなくて。 それでも、なんとかホテルまで誘導された。 安いラブホテルのベッドの上で、服を脱いだオメガにペニスがついていたところで、もうそんなことどうでも良かった。 というより。 ペニスも含めて興奮していた。 男性の裸なら興奮するわけがなく。 オメガだ。 これがオメガだ。 アルファが執着するのがわかった。 オメガは違った。 薄い胸の、それでもそこに発達した乳首が落とす影。 勃起したペニスがそれでも触れたくなるような美しさであることとか。 男性の形に似ているのにでも、違う。 オメガとしか言えないその美しさ。 綺麗でいやらしくて、気持ちよくて、美味すぎた。 「好きにして・・・好きなだけして?」 そう囁かれたなら頭が煮えるようで。 真っ白な身体に咲く乳首。 齧れば美味いだろう。 濡れた穴も舐めたかった。 男のペニスなら興味もないのに、この身体にあるペニスなら味わってしまいたいとさえ思った。 というより先にオメガの腰を抱いて、そこを咥えていた。 オメガが喘いだ。 だから夢中になった。 この肉体の甘さ。 美しさ。 こんなところまで美しい。 でもオメガがささやいたから。 「ソコだけじゃイケないんだ」 と。 だから濡れた穴を指で可愛がりながら、オメガのペニスを味わった。 そこは女性のモノのように縦割れていて、性器なのだとわかった。 甘く濡れていて、何度も何度も出したモノも零れ落ちてくる。 指を入れてかき混ぜる度、指に、甘く絡みつき、そこが欲しがっていることを教えてくれた。 女の子のそこを舐めるのも好きじゃなかったのに、オメガのペニスも穴もいくらでもしゃぶっていられた。 オメガの声は甘くて。 甘い声は女性ではないのに、女性よりはるかに柔らかく、その喘ぎに股間が疼く。 ペニスをしゃぶり、穴をかき混ぜる度に波打つ体も、つま先を丸める長い脚も、シーツを掴む白い指も、全部がいやらしくて綺麗だった。 喜んでオメガが達して出したモノを飲んだ。 少しものこさないように。 オメガのモノなら全てが欲しかった。 なんてことだ。 これはヤバい。 これがオメガ。 アルファが絶対に手放さないのがわかった。 だけどオメガには指や口だけでは、切なすぎるみたいで。 「挿れて・・・欲しい・・・もっと欲しい」 と泣くから。 美味そうな乳首を齧りながら、突き上げていた。 齧れば、喜ぶのが穴の締め付けでわかり、突き上げる度に絡み、引けば逃がしたくないと絞られる感覚に声を上げた。 突き上げに合わせて、オメガは尻をくねらせてくる。 こんな風に動かれたことかなかった。 貫いて突き上げているのは自分なのに、オメガがそれをコントロールしていた。 抱いているのに抱かれていた。 オメガが使いたいようにベータを【使って】いるのが分かる。 「上手・・・」 誉められて、さらに奥を突くように誘導されて。 リズムを教えられ、オメガが望むように動き、そうすることでさらに快楽の波に巻き込まれた。 「嘘だろ・・・嘘・・・」 泣き叫んでいるのはベータで。 腰が止まらないのもベータで。 ヨダレを垂らしき叫び、達してもなおやめられない。 「無理ぃ・・・もう無理ぃ・・・」 泣いたのはベータだった。 「ごめんなさい・・・でも、もう少しだけ」 懇願したのはオメガで。 オメガの中が絡みつき、また始まり、ベータは悲鳴をあげながらまた動き初めてしまう。 「ごめんね・・・ごめん・・・」 泣き声がきこえて。 ベータはそれでもオメガの胸を齧り、腰を振り続けた。 気を失うまで。 セックスというにはあまりにも。 凄まじすぎるものだった。

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