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第50話※
到着ロビーは団体客で賑わっていた。日本で何かイベントがあるのだろうか。海外からの入国者がかなり多い。
到着したよと、悠からメッセージが来た。出口ゲート前で待っているが、隣には旗を持ったツアー添乗員の姿ばかりである。個人で待ってるのは乙幡くらいだった。
「悠!」姿が見えたので思わず大声で名前を呼んだ。乙幡が見えたのだろう、悠が笑顔になって近づいてくる。
出口ゲートで会い、乙幡は悠を抱きしめておでこにキスをした。男同士でそうしているのが珍しいのか、周りにいる他人からの視線を感じる。
疲れたかと聞きながらも、抱きしめる手を緩めないでいると、悠が居心地悪そうにしている。周りの奴らに乙幡は心の中で舌打ちをした。サンディエゴの空港でも同じことをしたが、その国それぞれの違いを感じた。
「疲れただろ?大丈夫か?」
乙幡自身が運転し、空港まで迎えに来た。やっと悠を車に乗せて家に帰れる。
しかも明日から数日休みを貰った。少しゆっくり出来るのが嬉しい。
「大丈夫だよ。飛行機の中でずっと寝ちゃった。あっちではバタバタだったから寝不足が続いてたのかも。塾の仕事が今日あるから、それだけは時間を気にしてないと…」
「OK。何時から?アラームセットしておくか、念のために」
「あっ、そうだね。えっと、夕方からだから、僕がアラームセットしておく」
「時差大丈夫? 時計戻ってる?」
「大丈夫だよ。日本時間に戻ってるから」
俺も後でアラームセットするよと、笑いながら乙幡が言うと、もう…と言いながらも、携帯の時刻が日本時間に戻っているのを悠は再確認している。
「瀬戸さんが、エドによろしくって言ってたよ」
「おう、瀬戸さんか…よかったな。いい人と繋がって」
「うん。色々お世話になっちゃった。あっちでもジュエの話は出てたよ。今度、アメリカのイベントにも出るんでしょ?ジュエの家具」
「よく知ってるな。今回と同じディスプレイで出展する予定だよ。今はアメリカで勝負だからな」
首都高を降りて右に曲がる。もうすぐ自宅に到着する。渋滞がないので、予定より早く着きそうだ。
地下駐車場に車を置き、やっと悠を自宅まで連れて帰って来れた。
家の中に入りすぐ抱きしめてしまう。スーツケースもそのまま玄関に置きっぱなしだ。
焦るなよ、ちょっと待てよと、心の中で自分にブレーキをかけ言い聞かすが、身体は止まらない。悠を玄関で抱きしめてキスをし、更に深いキスをしてしまう。
「帰ってきて早々だけど、このままベッドに連れて行ってもいい?」
悠に、ダメだよと言われたら止まる気もしたが、乙幡の問いに顔を赤くさせ、こくんと頷く悠を見て抱き上げてベッドまで運んでしまった。
ぼすんっとベッドに寝落とし、悠の上から乙幡が覆い被さりキスをする。やっと、ベッドの上でキスが出来たと内心感動していた。
「本当にこのままいい?俺、今から始めたら止まらないよ?」
「アラーム鳴るまでならいいよ」
クスクスと笑いながら悠は言った。意外と余裕あるんだなと驚いた。
服を脱がすのも手こずる。何もかも剥がし裸にさせる。服なんて、煩わしいものだなと、手こずらせるもの全てに苛立つ。
乙幡自身はもう既に固く起立している。先端から透明の汁が垂れそうである。悠を見ると、同じく立っているのがわかる。悠も同じ気持ちだとわかり興奮してしまう。
悠の名前を呼び、首筋に音を立ててキスをする。キスをした所が赤くなってしまったが、これから家に籠りきりの毎日だと言っていたので問題ないだろう。
首筋から胸にかけてキスをしていくと、悠の声も上がっていった。悠の声に乙幡は興奮していく。
胸にキスをしてそのまま乳首を唇で引っ張った。
「ああ…ん… エディ…」
たまらない。悠はちょっと強引にされるのが好きなのは知っている。乳首を必要以上に噛んだり、舌で舐めたり、周りをキスしたりしてしまう。小さめの乳首を指で押しつぶしていると、悠は高い声も出ていた。
「悠…声聞いてるだけでヤバい…」
下半身を合わせて、ぐりっと腰を押しつけた。お互いのペニスが擦れて気持ちがいい。乙幡の先走りが悠のペニスにかかり濡れている。
ベッドサイドからローションを出す。これを使うのも久しぶりだった。
「久しぶりだから大丈夫かな、痛かったら言って」
乙幡がローションを手に取りそう言うと悠に一瞬、間が空いたのを感じた。
「何?どうした?嫌か?」
帰ってきたばかりでまだ早かったかと、乙幡が考えているところに悠が言う。
「最近…ひとりでしてた…だから大丈夫だと思う」
「は?ひとりで?後ろいじってた?」
そんなはっきり言わないでと睨まれたが、乙幡のペニスは更に大きくなった。
「ヤバい、デカくなっちゃった…俺が興奮し過ぎて嫌だったら止めてくれよ」
悠の足を抱え上げ乙幡の肩に乗せた。
ローションを後ろに撫で付けて、指をゆっくり入れていく。悠の顔を見ながら後ろに指を入れていくのは興奮する。
乙幡に顔を見られているのがわかるのか、中がキュッとして指を締め付けてくる。入れたり出したりを繰り返し、二本三本と指を増やしていった。
中のシコリをクリクリと擦ってあげると悠は気持ちよさそうにしている。
「エディ…やぁぁっん…いっちゃう」
「まだイクなよ。俺を入れさせて」
ローションを乙幡自身のペニスにも塗り付け、ゆっくり悠の中に入れていく。グチュグチュと前後に揺すりながら奥に入っていくのがわかる。指とは違う大きさに、悠の身体もこわばっていく。
「大丈夫か?」
「うん…平気。もっときていいよ」
乙幡のペニス全部を入れるのは無理かと思っていたが、悠が頑張ってくれたおかげで、根元まで入れることが出来た。
「全部入ったよ、悠。苦しい?痛い?」
「お腹が…すごくいっぱいな気がする」
初めての時は後ろから入れた方が楽だと何かで見たが、興奮していて正常位のまま入れてしまった。すぐに動かさず、そのままの体勢でキスをしている。
「エディ…唇、いつもみたいにして」
「いつもみたいって?ちゃんと言ってくれよ」
喋ると繋がっているところが擦れる。くちゃくちゃと音が立っていて、いやらしい。耳にする音全てに興奮してしまう。
「いっ…やぁん…中が…ううんっ」
「なあ…ちゃんと言ってくれよ」
悠の反応を見て、ズクッと少し腰を進める。悠が声を上げたから、キスをして唇を軽く噛んだ。
「動いても大丈夫?」
「うん…大丈夫…だよ」
ゆっくり腰を引いたら、悠の中もビクっと動いた。
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