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第51話※
腰を引かれても、奥深くに入れられても、中を擦られる。ひとりでしている時に、後ろに指を入れているよりも、更に奥に届く。気持ちいい。
もう後戻り出来ないなと、乙幡に入れられてる時に悠は考えていた。自分の指よりはるかに大きくて長い乙幡のペニスで弄られたら、これからひとりでは出来ないかもしれない。
初めてするセックスが気持ちいいなんて、言ったら引かれるだろうかと思ったが、何でも言葉に出して言うとお互い約束したので、思い切って伝えてみる。
「エディ…気持ちいい。エディので奥を擦られるとイキそう。もう出ちゃいそう。ああっ…ん」
ドンっと強めに奥まで入れられたから、変な声が出てしまう。恥ずかしいけど、そんな声を聞かせろと乙幡は言う。
「悠、ごめん…こんな時に言うのも何だけど、ゴム付けるの忘れた…」
ああ、そうだっけと悠は思い出す。何でゴム付けないとダメなんだろう。このままでも構わないのに。
「つけた方が…いい…?」
焦らすようにペニスを抜けるギリギリまで引き、答えないと強く奥まで挿入される。その度に中のシコリが擦れて気持ちがいい。乙幡のこんな聞き方はズルイと思うと、言いたいが気持ちが良くて喘ぎ声しか出ない。
自分がこんな声を出すなんて初めて知った。挿入するまではこんなじゃなかったのに。
「この…ままで…いいよ…」
「そしたら中に出しちゃうけどいい?
奥に出しちゃうよ?」
ポタポタと乙幡の汗が身体に落ちてくる。目を開けて見ると、必死な顔で見つめている乙幡と目が合う。いやらしく、腰を強く叩きつけている姿が目に入る。
思わず、両手を広げて背中を抱き寄せてしまった。ズルイ言い方する男を抱き寄せる。
いっそう深く挿入され、腰を振る勢いが増している。
「あ、あ、ダメ…イク…」
乙幡の腹に悠のペニスが擦れて射精感が強まった。乙幡の激しい動きに合わせて悠は呆気なく射精した。
「悠…俺も…くっ…」
ドンっと強く奥に叩きつけられるような感じだった。乙幡が悠の奥に、熱いものを撒き散らしているのがわかる。
初めて最後まで出来た。
はあっと大きく深呼吸したら、身体を反転させられた。
「悠、まだ終わらないよ?お尻上げて」
言われるがまま、お尻を上げると必然的に上半身はベッドにつく。
腕に力が入らない。お尻だけ高く上げている格好になってしまう。
「エロいなぁ、ローションまた塗り付けていい?」
悠にそんな格好をさせて、乙幡はローションをまた悠の蕾に塗りつける。
「ああ、ローションいらなかったかも。俺ので中が濡れてるから」
ぐちゃぐちゃと音を立てて、指を出し入れしている。わざと音を立てているのかと思うほど、耳にいやらしく音が入ってくる。
「ひゃっあ…」
指を抜かれたと思ったら、太くて熱い塊が悠の中に入ってきた。
「痛くない?ちょっとキツイけど、今度は根元まですぐ入ったよ」
さっきイッたばかりなのにもう乙幡のペニスは固くなっていた。乙幡の下半身の体毛が悠の尻に当たっている。この格好だと余計に感触がわかり興奮する。
「エディ、動いて?大丈夫だから」
悠の腰を抑えてゆっくりと乙幡は腰を動かし始めた。さっきの体勢とは違う角度で中が擦れて気持ちがいい。
「悠の中、気持ちよくてずっと入っていたい…」
乙幡はそう言いながら、大きく腰を回してゆっくりとした動きをする。抜き差しはあまりせず、奥の方をかき混ぜている。ぐちゃぐちゃとローションの音がベッドルームの中に響く。
後ろから悠の乳首を乙幡が摘んだ。
「あ、はぁ、っんん…やぁっ」
思わず大きな声が出て、身体がのけぞってしまう。
「あっ…と、ヤベえ、急に中が締まったからイキそうになった」
いつのまにか悠のペニスからもタラタラと蜜が流れていた。そうなるとなんだか、ムズムズとしてくる。
「エディ…ムズムズするから強く擦って」
乙幡が悠の腰を掴み直して、後ろから腰を強く振り始めた。いきなり激しい抜き差しが繰り返される。上半身がシーツに強く叩きつけられ、さっき噛まれた乳首が擦れる。その刺激と、後ろから硬く大きな剛直に擦られて射精してしまいそう。
「かわいいこと言うと、激しくしちゃいそうなんだよ」
「やっ、はぁ、ううん、強く…して」
また後ろから乳首を両手で摘まれる。
「くっ…悠ちょっと緩めて、そんなにするとイキそうだから」
「え、えっ、出来ない…やぁ…」
粘り気のあるローションの音と、悠の喘ぎ声、そして乙幡の吐息が混ざり、部屋の中の密度が上がる。乙幡の腰も一段と激しさを増して振っている。
奥まで入ってくるのがわかる。自分の指では届かないところに、指よりはるかに大きな乙幡の男根で叩きつけられると、気持ちがいい。
さっき中に出された乙幡の精子がお尻から太ももを通って流れ出ている感覚がある。
溢れ出るものに悠は興奮を覚える。
「や、や、またイっちゃう…」
「ああ…俺も…奥にかけていい?」
「やああん、んんっ…」
奥にかけると言われると興奮してしまい、
ピュッと悠はシーツに射精した。乙幡の精子は想像した通り量が多い。数回腰を大きく叩きつけ、悠の奥に出しているが、その度に熱いものを感じる。
「エディ…奥にかけられるの気持ちいい」
「悠、そんなこと言っちゃダメだろ。俺、止まんなくなるよ?」
アラームは何時に鳴るんだっけ。
確か、準備する時間も考えてセットしたから大丈夫なはずと思い出している。
初めて乙幡と最後まで出来た。途中、悩んでいたのが嘘のように、身体も心も満たされる。好きな人と身体を合わせてひとつになるって、気持ちを大きく動かすことになる。そして、相手を好きだと思う気持ちが更に濃くなる。
悠…と名前を呼び、きつく抱きしめてくる。乙幡も同じ気持ちになっているのだろうか。ぎゅうぎゅうと抱きしめられ、離してくれない。
ベッドの上はお互いの精液でドロドロなのに、気にならないのは、齧り付くようなキスをされるからだろうか。乙幡の、このキスが悠は大好きだ。
「ダメだ、これ以上キスすると、また俺の下半身が…ジャグジー入れてくるからちょっと待ってて。ここもすぐに片付けるから、悠はそのまま待ってて。すぐ戻ってくるから」
そう言って最後はおでこにキスをして、乙幡はバスルームにバタバタと急いで行ってしまった。
悠は、くすくすとベッドの中で笑っている。ドロドロのベッドも慌ただしいのも、何だか全部が愛おしくて幸せだ。
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