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第8話:聖なる性獣アキラさん
——な、なに、これ……
「み、三津屋くん……、何を——」
俺が必死で言うと、三津屋アキラは、
「いや、リズム隊同士、親交を、深めようと」
と何でもない声音で言い、俺のTシャツをまくって左手を胸に差し込んできた。
「ちょ、ダメ! 何やってんだよ! やめろよ!!」
心の中では、全く別のことを考えていた。
——もっと、もっとさわって、もっと俺にふれて——
「ああっ!」
「なあ、結斗って呼んでいい? おまえここ弱いな」
三津屋アキラは俺の胸ばかり弄った。俺はもう限界に近いくらいだった。
もちろん、普段はそんなことはない。でも、今俺にふれているのはあの三津屋アキラだ。あんなに焦がれて、あんなに想い続けてきた男だ。
「はぁ、はぁ、み、三津屋くん、や、やめて……」
「はーい大嘘つきー」
胸の突起を両方きゅっとひねられると、俺は大声をあげてしまった。
「いいねぇ、感度良好さん、俺好きよ」
ダメだ、ダメだ!
いっそ抱かれるのは諦めても、『アレ』だけはバレないようにしなきゃ——
「み、つやくん、もう俺、無理……」
「ハァ?」
その声には若干の『萎え』が含まれていた。
「こちら、聖なる性獣アキラさんは、まだ前戯のステップ2、といった具合なのですが。ちなみにステップは10まであります。体勢変えるぞ〜」
三津屋アキラは軽々と俺を抱き上げ、今度は俺を机に突っ伏す形で押し倒した。まずい、どうしよう、バレたら死ぬ、どうしよう、どうしよう!
「ひぁ!」
うなじを舐められて変な声が出た。そんな、舐めるとか、ちょっと、待って、ヤバい、ヤバいいいいいい!!
「かわいいのな。もっとこっちするか?」
三津屋アキラが俺の上半身を起こし、また胸の突起にふれた。俺は何度目か分からない声をあげた。
「声量あんね、結斗。そろそろこっちも行く?」
言いながら、彼は俺のデニムのベルトを手慣れた様子で抜き、あっさりとデニムを脱がせた。
——ダメだ、見られたらバレるかも、ダメだ! もう終わりだ!!
しかし三津屋アキラは下着はそのままに、ゆっくりと片手を俺の下着に差し込んできた。
「あっ、あ、あっ」
——あ、ヤバい、こ、腰、勝手に動く!!
「ここからは懇願哀願、ないしはギブアンドテイクで続けようと思うのだがいかがだろうか」
——はい?
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