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第13話:聖なる性獣vs.小悪魔ビッチ

 アキラがニヤリと笑ってまた着替えを始めると—— ——あ、やば。  歓喜したのも一瞬、アキラが着替えのためにTシャツを脱いで、そのなめらかで適度な筋肉のついた腕を見た俺は、劣情を催してしまった。 「あの、アキラくん……」  心持ち声のトーンを下げつつ、教室の隅で俺に背を向けて着替えを取り出しているアキラに声をかける。 「ん? どうしんんんん——!!」  アキラが振り向いた瞬間、思いっきり頭を掴んで思いっきりディープキスをかましてやった。アキラもすぐ舌を入れてきて、唾液が混ざると俺はもう第2ラウンドに参戦できる状態になっていた。 「はぁ、結斗、おまえ……」 「水沢くんと会うまで時間あるなら、そのー」 「いいよ、小悪魔ビッチなえろえろ結斗くん」  そう言ってアキラは俺に触れてきた。 「何しろ俺は聖なる性獣アキラさんだからね、おまえみたいな小悪魔ビッチには勝てないんだわ。喉潰すなよ?」  言うが否や、俺たちはここが大学の敷地内であることも忘れて、まるで自分たちが前世からの恋人同士だったみたいに交わった。

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