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第24話:三津屋アキラ過激派

「そういや結斗、単語決めた?」 「単語?」 「おーい忘れんなよ。バンド名、三人で一つずつ英単語持ち寄って合体させようって昨日言ったろ?」 「……今言われてなんとなく思い出したけど、そのあと数時間交尾した挙げ句失神した人間にその記憶を想起せよというのは酷ではないでしょうか」 「じゃあ今考えろよ。俺は『REAL』、これを入れたい。形容詞だから、いちばん最初かな?」  ふむ、と、俺は最後に取っておいたブロッコリーを口に含み考えてみた。  タクトが持ってくる単語にもよるけど…… 「俺は何か、武器系入れたい」 「武器系?」 「うん、例えば、タイムボムとか、レーザーとか、リボルバーとか」 「へぇ、結構過激なんだな、ユウちゃんてば」 「過激……かもしれない……」 「へ? ジョークで言ったんだけど」 「い、いや、三津屋アキラのストーカーとしては相当過激派だという自覚はあるし——」 「結斗」  アキラは熱のこもった声で言うと、立ち上がって向かいに座る俺の顎をくいっと上げて力強く口づけ、なかなか解放してくれなかった。 「んーんーんんー!!」  流石に直前に食ったものが逆流しそうになったので抵抗の声をあげると、アキラはどこか名残惜しげに俺の顎から手を離した。 「あのさぁ、すっげえ恥ずかしい話していい?」  再び着座したアキラがちょっと遠くを見つめるような表情で言う。

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