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第25話:Relationship

「え、何? 笑い飛ばしていい系?」 「どうだろうな」 「それって俺なんかが聞いていいの?」 「他の誰にも言ってない。おまえになら話せるかなって、昨日から思ってた」  え、ちょ、なんか圧が、圧が来るんだけど。  三津屋アキラが他の誰にも言っていないことを、この俺に? 「俺、交際経験ねえんだわ」 ————? ——えっ ——どぇぇええええええ?!?!?!?!  処理速度が! 脳の神経が! 思考回路にふ、不具合が! 深刻なエラーが発生しましたあああああああああああああああああああ! 「俺は好きだと思った奴としてきたけど、なんか求められるものが違うんだよな。上手く言えねえんだけど。で、ああ結局俺はこいつのこと本当に好きじゃなかったんだなって後から悟るタイプでさ。でもおまえは違う。と思う。俺もさ、なんかすげえ恥ずかしかったよ、おまえみたいに、ずっと俺みたいな奴を何年も想ってくれてる人がいるなんて。だからすげえ嬉しかったし、しかもおまえめっちゃかわいいし、感度良好だし、もっと調教したいし、おっと、セックスの話になってる。だから、その、タクトとのバンド活動と同時進行で、そのー」  少し頬が桜色になっている三津屋アキラは、この時ばかりは「聖なる性獣」でも「スーパードラマー」でもなく、ひとりの男・三津屋アキラだった。 「なんつーか、あー、俺の恋人になってください、須賀結斗くん」  俺は死んだ。本気でそう思った。

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