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第7話 十代最後の日になりました2
良くもあり、悪くもない人生だったような気がする。
そう思えるのも幼馴染の遠野北彩のお陰だ。
僕が此処まで何とか生きて来れたのも遠野の存在のお陰だと深く思う。
僕の趣味の理解者であり、良き友達である遠野。
高校を卒業したら僕と遠野は同居する事になっていた。
同じ大学に二人で合格した僕と遠野。
大学が実家からかなり離れている事もあり、一人暮らしを僕は望んだが両親が許してくれなかった。
そこで、遠野の方から一緒に住まないか? と提案があった。
遠野は僕の家族の信頼が厚い。
僕と遠野の親同士も仲が良い事もあり、あれだけ反対されていたのに遠野の一声で、即OKとなった。
自分より遠野の方が親に信頼されているという。
それは、僕を何とも微妙な気分にさせた。
しかし、正直、大都会で、一人でやって行けるのかと僕自身の中で不安もあったので遠野の申し出は有難かった。
突然の遠野からの告白後も僕達の関係は気まずくなることは無く、こうして二人で都会の隅っこで暮らしている。
家賃八万八千円の2DKのこアパートの部屋は大学からもそう遠く無く、中々過ごしやすい。
駅前にある商店街はいつも賑やかで都会らしさを感じる。
実家のある街の商店街ときたら閑古鳥であった。
実家の方は街に出ても人はまばらで、でもこの街は一歩外に出れば嫌でも人が目に映る。
アパートがある街は、かなり中心街から離れていると思うけれど、こんなに賑わっている。
インドアな僕は静かな地元がたまに恋しくなるのだった。
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