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第8話 十代最後の日になりました3

 僕はそろりとベッドから下りると四畳半の自分の部屋を見まわした。  ベッドには大きな黒と白のドット柄のクマとピンク色の苺の形のクッションがあった。  このクッションを抱きしめて眠る事は最高の至福だ。  机の上には赤色のノートパソコン。  そして小さなブックスタンドには大学の教科書が並んでいる。  そんなブックスタンドの隣にはテーマパークで買ったピンク色の青いドレスを着た兎の小さなぬいぐるみが置いてある。  兎の片耳には白いビーズにブルーのリボンをあしらったチャームが付いている。  実に可愛らしい、と思う。  机の前にある椅子にはベッドにあるのとは色違いの赤い苺のクッションが置かれている。  続けてホームセンターで買った白い棚の方を見る。  棚には数冊の本と一緒にクマ、リス、猫などのぬいぐるみが並ぶ。  猫のぬいぐるみのキラキラした目と僕の目が合った。  思わずニンマリしてしまう。  猫のぬいぐるみの隣にはハート型のジュエリーケースがあって、中には青い小鳥の形のブローチだとか、プラスチックでできた飴みたいな指輪。  星の連なるネックレスなどが入っている。  ジュエリーボックスの中の事を考えるだけで笑みが漏れる。  棚の上にはパステルカラーの観覧車の形のオルゴール。  ねじを巻くと可愛い音色と共に観覧車が回るのだ。  カーテンの色はペパーミントグリーンで水玉みたいな模様が入っている。  床の上は大小のぬいぐるみに占領されていた。

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