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第26話 みているだけで、そしてさらに
枢流のペニスが、さらに角度を増した。
「ば、ばか言うな……いくらなんでもそんなわけ……」
「見ていてください、先輩ッ……」
沙羅衣は、言われずともそこを凝視してしまう。
はじめは細かくふるふると震えていたそれは、やがて少し大きな挙動で、脈打つような上下をし始める。
やげてその先端から、とろりと雫が落ちた。
糸を引いてフローリングに落ちた粘り気のある水は、とろとろと粘度と太さを増し、紐くらいの太さになった。
その間、沙羅衣はもちろん、枢流も指一本触れてはいないというのに。
「んんッ……! もっと、もっと見ていてください、先輩ッ……く……」
枢流がうめき、ひときわ大きな雫がこぼれた。
「ああっ……」
と沙羅衣がため息を漏らす。
校庭には、目の前の光景が信じられなかった。自分も同じ器官を持っているからこそ、こんな現象は受け入れられない。
「ああ……! いきます、先輩、お願い、見ていてッ! いくッ!」
とうとう、屹立が臍まで届くくらいに達したとき。
びゅるッ!
「くうっ!」
「なっ!?」
白い液体の弾丸が、枢流の引き締まった腹筋へと噴き上がった。
枢流は背中を反り返らせ、顔はほぼ天井を向いて、ふるふると体を震えさせていた。
徐々に、その弓なりの体から緊張が取れていく。
「……どうですか、先輩……信じて、くれました……? あっ!?」
とっさだった。
沙羅衣は、枢流の、力の抜け始めたペニスを右手でつかむと、根元の方をしごき出した。
「せ、せんぱいッ? そ、それは、……ああッ!」
「全部……出すんだ。そんないき方では、不十分だろう?」
「だ、だめッ……先輩、それはだめです……今は……」
「一番だめなのは……ここか?」
沙羅衣の手のひらが移動し、先端をくるんだ。
段差に指をわざとひっかけながら、強めに握りこんで、しごいてやる。
「あああああ……!」
「凄いな……濃いので凄くぬるぬるしてるから、こんなに強くつかんでも……」
「ああ……先輩!」
ぬりゅっ、ぐりゅっ、ちゅちゅちゅちゅ……
「せ、先輩! 凄い……ッ、凄い!」
枢流の全身の筋肉が再び全力で緊張し、発汗していく。筋肉の筋が作る肌の段差に、汗がたまっては流れ落ちた。
枢流の顎先が天井を向き、先端からはまたも精液がほとばしる。
びゅうっ! びゅっ!
「ああっ、また、出てる……先輩に、いかされてる……」
「……どうだ? 出し尽くしたか?」
沙羅衣は、手の動きを穏やかにスローダウンさせていき、ぐったりとなった枢流をソファに寝かせた。
そしていたずらっぽい笑みを、口の端に浮かべた。
「これで、少なくとも今日の間は、おれに悪さしようなどとは思うまいな」
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