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揺らぐ心

クラス違うかったこと……学年違うかったこと……後悔するなぁ。 まだ、僕は…… 「好きなはずなのに……」 「ん?何が??」 「え?拓也!?!?」 先いってたはずじゃ?なぜ後ろから来る!! 「で、なに?好きだったはずなのに。って、教室の前で笑」 「……いや、何も。」 え?嘘。聞こえてたの!?!?独り言のはずなのに…… 「なんだよー親友の好で教えろよー」 親友……やはり、拓也は、僕のことを恋愛対象として見てはいないんだな。 「絶対無理。」 なんだろう、だけど別に残念だなとは思わない。 むしろホッとしたような……何だこの感覚…… 気持ち悪い…… 「…きり……しま……桐島くん!!!」 「はっはい!!」 僕が慌てて立ち上がるとみんなが笑い出す。 いけない。考えすぎて授業中だったこと忘れてた。 「珍しいね。きみがボーッとするなんて。ほら、ここ答えて。」 「えっと、そこは、最初にI thinkを使って自分の意見を答えた後に、I believeを使って最後に自分の意見を強調することで、思っていることがよりたくさんの人に伝わりやすくなると思います。」 「ほぉ……言うことないな。素晴らしい。」 危ない。3年の大事な時期に…… 「さすがだな。」 「俺全然わかんなかったー」 色んな声が聞こえてくる。僕はこう見えて、一応学年上位に入ることが出来る成績は持っている。 まぁ、樹には負けるけど、樹は堂々と、2年の首席で、3年の内容まで全て兼ね備えている。 だから、僕が問題で分からないところは全て樹に教わっている。 はぁ、こんなこと考えてたら……樹に会いたくなる。 早くお昼にならないかな。 「悠!って……寝てんのかよ。ほら、起きろ。」 「んっ……」 なんか、声が聞こえる。 ずっと聞きたかった声……ついさっきまで聞いてたはずなのに恋しくなってしまう声。 「屋上行くんだろ?ほら……って起きねぇな。ったく。」 持ち上げられている?でも、この腕心地よい。 夢だとしたらいい夢だなぁ。 「よいしょっと。んで、起きろ!!!」 誰だよ。いい夢見てるのに……!!! 「うぇ!?へっ!?樹!?!?!?」 「っち……ああ。屋上で待ってたらいつまでたっても来ねぇから、クラスまで行ってここに運んできたの。」 まじかー。 「ごめん。迷惑かけて。」 「別に迷惑じゃねぇよ。」 僕本当に樹に迷惑かけすぎじゃない?? 何から何まで…… 「ほら、コロッケパン好きだろ?」 樹は僕の前にコロッケパンを差し出しながらそういう。 「え?いいの?」 「ああ。でも、半分……な?」 「うん……//」 半分こ……久しぶりだな。 「懐かしいな。拓也とした以来。」 「……そっか。」 「ほら、うめぇだろ?」 「うん!!ありがと!」 「……まぁ、俺も食いたかったしな……!」    

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