11 / 29
悠side 自覚してしまった...!1
悠side
「はぁ……疲れた。」
樹のこと……見ただけで顔が赤くなっている気がする。
というか……胸がドクドク鳴るんだ。
こんな感覚初めて……
これは、僕が樹のことを……?
……でも、そうだとしたら、向こうは僕のこと絶対好きじゃないんだから……バレないようにしないと……
「よっ、悠。」
「ひゃっ!!」
「ほら、一緒に帰るんだろ?」
「うん……」
僕は高3だから、樹といれる時間は限られている。これから塾始めるから忙しくなるし……
それまでにこの気持ち何とかしなきゃ……
「悠。俺ん家来る?」
「え……?」
___僕は言われたまま樹の家に行った。
嫌じゃなかったし、むしろありがたい。
「で、どうしたの?」
樹が僕を家に呼ぶなんて何かあるんだろう……
「その、俺が教えるから、塾行くのやめね?」
「え?」
どういうこと……塾?
「いや、そのだな。夜遅くにオメガが歩いたら大変だろ??」
え?でも、そんなことしたら……僕は
「ほら、ここなら、毎日通えるし、発情期の世話もできる。WinWinだろ?」
ダメだ。僕……そんなことしたらダメなんだ……
「悠は、俺に勉強教えられるの嫌?」
っ……そんな顔されると……
「……嫌じゃない……です……」
降りてしまうんだよなぁ……
「なんで敬語笑でも、、まぁ良かった」
「……うん」
僕ダメだなぁ……これじゃ、諦めるどころじゃなくなる。
だって、もっと好きになっちゃうじゃん。
「なら、明日から毎日来るといい。」
「明日から?」
「ああ。遅い日は泊まってもいいぞ。毎日しっかり教えてやる。3年の首席にしてやるよ。」
「なんでそこまで?」
「まぁ、、、受かって欲しいからな。」
そっか……受かって欲しいからか……
ちょっと勘違いしてしまった……もしかしたら、好きだから僕にここまでしてくれるのかなって……
「ありがとう。」
ともだちにシェアしよう!