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第7話
「その…夏芽?この際聞きたいことあるんだけどいい?」
俺はずっと前から気になっていたことがある。
それは、大事なことだ。俺にとっては
「いいよ。何?」
「あの、俺のどこが好きなんだ?」
「ん?」
「いや、ずっと考えたんだけど、俺反抗ばっかしてるし、いつも夏芽にお仕置ばっかされてるし良いとこないしさ。なんで好きなの?って思って」
これは、事実だ。夏芽が俺のお世話係になってからお仕置部屋が誕生し、躾られる毎日を過ごしてきた。
学校行かずにお仕置部屋で勉強って言われたのが嫌で反抗したら、1ヶ月の制限が3ヶ月になったりとか。
夏芽に反抗してばっかだ。
「そういうとこも含めて俺は辰巳が好きだよ?ちょっと抜けててでも、優しくて、実は頑張り屋さんで。おっちょこちょいで。俺がいないと何も出来ない。あとそれから…」
「もっ、もういいって!!」
夏芽は、俺の事を褒めてるのかディスってるのかよく分からない。でも、よく分からないけど、何故か俺の顔が熱い。
「はっ、辰巳顔真っ赤。」
「えっ…これはちがう。牛乳が熱かっただけだ。」
「うん…そっか。」
ふぅ…まぁ、これでバレてないだろう。
「辰巳…1つ約束いい?」
「んー?なにぃー?」
「絶対に俺以外の人と2人きりにならないで」
「あ?それなら、前言ってただろ。改まって言うことでもないし、さっきその話は終わったろ?」
ついさっきその話をしていたのに。忘れてるのか?
「お願い。俺は、次破られたら、辰巳に何するのか分からない。だから、約束守ってね。」
「うん。」
夏芽は、何故こんなにも年を押してきたのだろう。
まぁ、それが分かるのは、ずっと先の話なんだけどな。
次の日
「おはよう」
「おっはよー!!辰巳!!」
この声は…やはり、冬弥だ。
「冬弥おはよ。」
まぁ、このうるさいのも悪くないな。
友達がいるってかんじがして、嬉しい。
キーンコーンカーンコーン
「はーい席座って」
担任の声が響く。体型のお陰か声が隣の教室まで反響しているらしい。
「今日は学級委員決めるのと、文化祭の出し物を決めます。」
「えー!!!」
「お前やれよー」
そんな生徒たちの声が聞こえる。
まぁ、俺もな…やりたくないし
「辰巳辰巳辰巳!!!!!!」
「なに冬弥」
冬弥と俺の距離は約50cm…近い!
「やろうよ!学級委員!」
は?学級委員…
なんか、夏芽の目線を感じるし、やめとけってことよな?断れよって感じだ。
「え?いいじゃん!転校生が、学級委員とかカッケー!」
「そうだな!めっちゃいいじゃん!」
「辰巳くんやりなよ!」
「向いてそう!」
「冬弥と仲いいしちょうどいいんじゃね?」
など…生徒たちが俺を推薦し始めた。
でも、夏芽が…
「犬童?やるか?」
先生まで…言ってくる
うーん、やりたくないし、夏芽が怖いけど、それ以上に生徒たちからの圧がかかってくるし…
「…やります」
「おぉ!」
とうとう言ってしまった。
夏芽は後で説得しよう。昨日も和解出来たし、いけるだろう。
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