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プレゼント交換

 そのまま居間へ戻り、二人の前に持ってきた紙袋を置いた。 「睦月にはマフラーで、雅にはイヤホン」 「ユキ、ありがと」 「マジかっ? めっちゃ嬉しい! ありがとう、ユキっ!」  喜んでくれる二人を見て、少しだけ心が軽くなる。 「雅は前に通学用にイヤホン欲しがってたからワイヤレスイヤホンにした。睦月はマフラー新しく買い替えたいって話してたから。色とかデザインとか大丈夫か……?」  二人を伺うように見て、そう聞いてみる。  好きな色やデザインは正直よくわからないので、どちらも二人に似合いそうなものを選んだつもりだ。 「俺、青好きだから全っ然嬉しいぞ!」 「そうか、よかった。純粋に黒にしようかとも思ったけど、雅だしなぁ」 「あ? 俺だしってなんだよー!」  いちいち一言一言に元気に反応する雅に、少しずつさっきまでの緊張が解れて、やっと自然に笑えるようになる。 「俺も、大丈夫。白黒のチェック、好きなデザイン」 「そっか。よかった。今のがほつれたりしたら使ってくれ」 「うん、ありがと」  雅とは対象的に柔らかい笑みを零す睦月に、俺も同じように微笑み返した。 「次は俺の〜! ほい、こっちが睦月のな〜」  雅は大きめの袋を睦月の前に置く。  それをじっと見つめてから、ゆっくりとした動作で睦月は袋に手を伸ばしてリボンを解いた。

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