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雅からの話

 プレゼント交換後のパーティーは、最初のときの気分の重さは紛れて、楽しく過ごすことができた。  雅のスキンシップもあまり気にならなくなり、三人で料理を食べたり、ゲームをしたりしてゆっくりした楽しい時間が流れる。 「あ、俺、そろそろ帰るわ」  七並べをして遊んでいる途中で、雅が壁にかけてある時計を見上げて申し訳なさそうに眉を下げた。  それにつられて俺も時計を見上げると、時刻は二十時を過ぎていて、確かにもうそろそろ帰らないと外も冷えてくるし、電車もギリギリになる。 「あ、なら途中まで俺もついていくよ」  せっかく付き合ってくれたし、雅を駅まで送るくらいはしたかった。 「マジ?! あはは、やっぱユキは優しいな!」 「別にそういうんじゃないって……。ほら、いいから準備してこい」  へーいと返事を残してソファにおいてある鞄を取りに向かう。  その後ろ姿を見送ってから睦月に話しかけた。 「俺、ちょっと送ってくるから。睦月は片付けして待ってて」 「わかった」  笑顔で頷く睦月に小さく笑いかけてから、雅の方へ足を向けた。 「あ、ユキ。一つ頼みいいか?」 「なんだよ?」 「ちょっと、話があるからさ。少しだけ、時間貰えないか?」 「それは、いいけど……」  雅のいつもとは違う真剣な表情に、何故か胸の奥に言いしれない不安が過る。  そんな俺の気持ちなど知らない雅は、鞄を持つとぽんっと肩を叩いてきてから玄関に歩いていった。  その後ろ姿を暫く見つめて、はっと我に返ると慌ててその背中を追った。

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