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第2話

そもそも、事の始まりは何日か前の役員会での雑談だった。 生徒会役員会は、週に一度、木曜日の放課後に開く。生徒会長、副会長、書記、会計、生徒会担当の教師が生徒会室に集まり、議題を決めて話し合う。議題は前回の会議の終わりに一応決めておくが、何か他のことを思いついたら変更することもよくある。そのため、生徒だけ先に集合して、雑談をしながら議題の確認をするのが常だった。 その日も、教師以外がみんな揃ったところで、副会長の時生が議題にするようなことがあったか聞いた。みんな、前回決めたウォークラリーのコース決めで異論はないようだったので、時生の指示で書記の尾崎がホワイトボードにウォークラリーと書き込んだ。時生が再び発言しようとしたところで、会計の黒木がうへへと、不敵に笑った。 「なんだ、その笑い方」 時生が不思議そうに聞くと、同じ様にニヤニヤ笑っていた尾崎が急に真面目な顔をして、厳かに言った。 「こいつは昨日の祝日に、彼女とエッチしました」 今年度の生徒会はたまたま男ばかりになってしまったせいか、雑談も下ネタに話題が行きがちだ。 「早くねえ?付き合い始めたばっかじゃん」 時生がびっくりして黒木に言った。

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