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第22話

邦彦の柔らかい唇や、口の中を舐め回した舌の動きが蘇ってきて体が疼き、時生はそろそろとズボンのベルトに手をかけた。 ベルトを外し、ジッパーを下げて下着の中に手を入れた。自分のモノを両手で握り、目を閉じた。自分で刺激しているうちに、邦彦の手の感触をほんの少し思い出した。 邦彦にキスされるまで、性的に淡白だった時生は自慰などしたことがなかった。 それが今ではどうしようもない衝動で、時々せずにはいられない。そしてその間、涙が出るほど切なく邦彦を思ってしまう。 学校でするのは今日が初めてだったけど、帰る気になれずソファーに寝転がっていると、邦彦との思い出が一気に押し寄せてきた。 「…っあっ、く、邦彦…っ」 邦彦の名を呼ぶと同時に、手の中に少量の体液を放った。自分ではやはりあまり上手くいかない。 手と自分のモノを拭くために体を起こすと、そこに邦彦が決まり悪げに立っていた。

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