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第31話

「すまないゼノン。もう私も待てない」 「アッ! 待ってッ、まだ――アァァッッ」  慣れぬ快楽に胸を喘がせるゼノンは少し休憩させてほしいと願うが、王子は後孔が綻んでいる間にと、後孔に己のそれを付け、ゆっくりと腰を進ませる。己の中を埋め尽くそうとするそれに、ゼノンは背を弓なりに仰け反らせた。 「アッ――――!! アァァ!!」  未知なる感覚に淫らな声を抑えることもできない。助けて、と縋るように伸ばされたゼノンの手を取って、王子は強くゼノンを抱きしめながらゆっくり、ゆっくりと最後まで腰を進めた。 「ゼノン、ほら、最後まで挿った。わかるか?」  ゼノンの手を優しく掴んで、彼の腹部に導く。ゼノンは無意識に己の腹部を撫でて、安心したようにふわりと微笑んだ。その微笑みを見てしまえば、もう王子は止まることができない。そもそも愛しいゼノンとようやく繋がることができた今、余裕などないのだ。 「――ッッ。動くぞッ」 「えッ、アッ、んぁッ!」  ゆっくりと動く王子のそれに、ゼノンは大きく目を見開きながらガクンと腰を震わせ、慌てて王子にしがみついた。ゼノンの身体を気遣いながらもどんどんと勢いよく腰を打ち付ける王子にゼノンはただ揺さぶられ、甘い嬌声が零れ落ちる。王子と己の腹に挟まれている花芯もゴプゴプと壊れた蛇口のように絶え間なく蜜を零し、後孔から溢れた蜜と合わさってシーツを濡らしていった。 「さぁ、もっと感じて」  グチュグチュと淫らな水音を響かせながら、王子は手を伸ばしてゼノンの花芯に指を絡め弄る。後孔と花芯の両方から与えられる快楽が光のごとく身体中に走りバタバタと足を暴れさせるが、それはすべて空を蹴るばかりで王子の動きを僅かも止めることはできない。 「ひぅッッ、んぁッ、アッ、アッ」  揺さぶられながら、いつの間にかゼノンの腰が王子の動きにあわせて揺らめく。ゼノンは気づいていないであろうその動きに王子は笑みを深くして、ゼノンの腰を強く強く抱き寄せた。

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