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第5話

『うあはーっ!よかった! マジ、よかったぁぁぁぁ!!』 ミーン ミーン セミの声も さっきとは違って なんだか楽しげに聞こえる。 うんうん。夏だ、夏。 これぞ夏だよな。 まだ夏休みは始まったばっかりだけど なにかが起こりそうな予感がする♪ くーっ!楽しみーっっ! ありがとう、夏! ありがとう、宏海! 大好きだぞーっ!宏海! ……なんてな。 『うはっ!ふはは~♪』 うつ伏せになって足をバタバタさせていると 『………………ん?』 なんだろ……? なんか、アソコが熱いような ムズムズするような…… 『………………?』 下腹部に感じる違和感。 不思議に思って スラックスと下着を 恐る恐る覗くと… 『……え!……えぇ!?』 すっかり形を変えた 自分自身の姿が ドーン!と飛び込んできた。 『…ウ、ウソ!…なんで///!?』 なんで!? なんで……勃ってんだ!? 宏海のコト、考えてただけなのに…… 宏海のコト……… 宏海……… 宏海………… ひろ……み…… 『………っ…////』 不意に “豪太、大好き!” の言葉と 宏海の笑った顔が頭に浮かんで それと同時に、むくむくっとまたチンコが 大きくなった。 『はっ……はぁ!?////』 な、な、な……なん…だとぉ////!? これって もしかして…… いや…もしかしなくても 『ひ、宏海………///』 むくむく!ビンビーン! 更に大きくなる チンコ。 『……ウ、ウソ……マジで////?』 なんで? どうした、俺のチンコ! 裏切りの次は まさかの暴走!? 『……………』 信じられない思いで 完全に勃起したチンコを見つめる。 どうしちゃったんだろう 俺。 宏海のコト考えて勃っちゃうなんて… こんな………こ…んな……//// 『あ…………////』 ご、ごくり…… う………/// マズい………触りたい…… 射精(だ)したい…… このままじゃ 俺…… 危ない扉を開けてしまいそう……! ………開けちゃう? 『いやー!ダメ!ダメだ!』 そんなコトしたら宏海を汚してしまう…! なんとかしなきゃ! なんとか この熱を冷まさなきゃ! 冷ます…… 冷ます…… 冷ますと言えば……水! 『そうだ!シャワー!』 水を!冷たい水を浴びよう! 俺は急いで風呂場へと向かった。

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