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第23話★

秀一のそれは、可愛い女顔に反して大きさも太さもある。腹に向かって先端が反り返り、期待の蜜が割れ目から滲んでいる。 先走りの蜜は薄い精液だ。それが漏れているのは我慢できなかったみたいでとても恥ずかしい。 奨は身体をずらして秀一の下肢の上に顔が位置するポジションを取った。つまり彼は今、秀一の勃起状態をまじまじと眺めている、ということ。 「見ないで、お願い」 いやいやと頭を振る秀一は、目尻に涙を溜めた。 行為がいやなわけではない。むしろはやく刺激がほしい。ただ、淫乱な自分が堪えられないのだ。 こんなの、僕じゃないーー 『濡れてるよ』 奨が人差し指の柔らかな部分で秀一の先端に触れた。透明な先走りが彼の指に付着する。 「い、言わないで!」 『別に恥ずかしい事じゃない。シュウはただ、委ねたらいい』 「委ねるーー」 ぬちぬち、と水音が響く。奨が秀一の先走りを指にすくい取りながら亀頭を刺激しているのだ。 「あッ!」 秀一の声が跳ねる。全身がビリビリと痺れて、体温が上がる。 『君の反応は本当に可愛い。ずっと感じさせていたくなる。だが、そろそろ頂こう』 外気に触れて震える性器が、奨の口に飲み込まれた。 「ひぁん、……!」 生暖かい咥内。唇の感触。今まで経験のない刺激に秀一はのけぞる。 この行為をフェラチオというのは知っているし知識はあるが、相手のいない秀一に経験があるはずがなかった。 「い、…やぁ、ああッ」 涙が頬を伝う。気持ちよさがあまりに酷く感極まったからだ。 ポロポロと泣きながら秀一は奨に口淫される。 唇をすぼめたのだろうか、根元を締め付けられる感覚に襲われた。 寝そべったまま、恐る恐る薄目を開けて秀一は自身の下肢を見た。 眼鏡が濡れ、涙でぼやけて視界は良くないが、そこにはイケメンの顔がある。 そして彼は、秀一の男性自身を口にずっぽりと咥えている。 「やだ…!汚い、汚いよ、奨さん!」 予想はしたが、実際に見るとなんてエロティックで恥ずかしい光景だろう。 秀一の羞恥は頂点に達する。 奨は口を離して笑った。 『汚くなんかないさ』 「だって、お、おしっこするところだから!」 『そうだが、こうされたら気持ちいいんだろ?』 赤い舌を伸ばしてペロッと。奨は秀一を完全に好きにしている。 「ひッ!…」 『気持ちよくないのか?』 アイスクリームみたいにペロペロと秀一の性器を舐める奨。 「気持ち、いいーー」 もう隠せないと思い口にする。 翻弄されているのはわかるが快楽には逆らえない。秀一はもじもじとしながらおねだりをした。

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