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第55話★

『喘ぎを漏らすなよ。外に聴かれるぞ?』 「え……あッ!」 気がつけば、数本の触手が秀一の身体の上を這っている。 「やぁ…!」 『ほら、声を出すんじゃない。お姉さんが飛んできても知らないぞ』 「だ、だってこんなとこで…むぐッ」 秀一が黙ったのは、開いた口に触手が捩じ込まれたからだ。 「ん、んッ」 『俺がもしシュウにしか見えないとしても、ここにいる』 いきなりこんな場所で秀一を拘束し、奨は何を考えているのか。 『シュウだって、俺にしか見せない姿があるじゃないか?ーーほら』 ああ。その言葉に秀一は理解する。 互いの知る、互いだけ。 それでもいいだろう。 ーーそれが真実なら。 『見せてくれ。俺だけのシュウを』 もがくが、触手たちは秀一を離さない。衣服の裾から侵入し、素肌の上を這う。 ハーフパンツはずり下ろされ、下着が露になった。 ここは試着室である。 確かに密室で他人はいないが、問題は別にある。 秀一の全身が鏡に映っていることである。 身体の上を蛇のようにうねうね這う触手をまざまざと見せつけられ、秀一は泣きたくなった。 こんな恥ずかしい姿にされているなんて…! 「ん…!」 だが、声すら出せない。 触手に咥内を犯されて秀一は涎を垂らす。 そんなことをされているにも関わらず、秀一の男性自身は興奮を現すように屹立する。 下着がこんもりと山を作り、その先端にじわりと我慢汁が滲みしっとりシミを作った。 無理矢理されながら歓喜に恥ずかしい先走りに濡れる。 それが秀一だ。嫌がりながら、本当は、そんな性癖を持っている。 そしてそんな秀一を知るのは奨だけだ。 触手により下着すら下ろされると、秀一は下半身裸になる。 両手の手首、両足の足首が巻き付いた触手で拘束される。 まるで磔みたいな格好。 横に立つ奨は鏡を見つめている。映し出された秀一の痴態を。 『こんなに濡らしながら嫌だなんて言わせない』 「んん……」 その通りだ。秀一はどんな場所でも奨に触れられたら我慢できない。 『シて欲しいか?頷いてみろ』 Sっ気たっぷりな奨の言葉に秀一はコクコク頷く。 硬くなった陰茎に触手がべったりまとわりつく。根元から先端まで絡め取られ、その様子が鏡の中にあった。 『見ろ、シュウ。これが君だ』 「ん、ん、…」 涙が滲む瞳で自身の乱れた姿を直視した。 ああ、こんなにめちゃくちゃにされているのに愛しさが溢れる。もっとされたい、もっと。 触手がきゅうっと締めつけを加えながら秀一の男性自身をしごき始める。 びくん、敏感に全身が跳ねた。 「ん、んー!」 口いっぱいの触手に声を阻まれつつ頭を振る。苦しいのに、秀一が考えたのはこれが彼の肉棒だったらいいのに、という事だった。 奨はいつも秀一を唇で巧みに愛し絶頂に導いてくれる。 いつかその奉仕を秀一もしてみたい。 溢れる愛液が秀一の細い脚を滴り床を濡らす。 「んー!!」 触手の愛撫により、秀一は絶頂を迎えーー快楽に堕ちた。

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