「放せっ、くそっ……」 「おいおい、落ち着けよ。あんまり手こずらせるとまた酷い目にあうぜ？」 　耳元で低く囁かれ、カッと頭に血が上った。 「うるさい、お前等全員ぶっ殺す！ 殺してやるからそこをどけっ！ 」 「あはは、随分威勢がいいな。昨日はあんなに可愛かったのに。どうせなら、そこにいる山田にも見せてやろうか？　昨日のアンタがどれだけ可愛く啼いていたか」 「てめぇ……！」 　怒りのあまり目の前の男を殴りつけてやりたい衝動に駆られたが、羽交い絞めにされた状態ではそれも叶わなかった。 「冗談だ。そう怒るな」 　この状況で怒るなという方がどうかしている。理人は怒りを込めて蓮を睨みつけた。 「フ、いいねその反抗的な目……、ゾクゾクするよ。あぁ、そうだ……約束を守って此処に来た君に敬意を表して、今日は君を愉しませてやろうと思ってたんだ」 　言いながらあらかじめ準備していたのか手錠のようなものを取り出すと、蓮はそれを理人の後ろに回した手首にはめた。 「おいっ！　言ってる事とやってる事が違うだろうがっ！」 「違わないさ。すぐにわかる」 　身体を押されバランスを崩して椅子のようなものに括りつけられ、ゆっくりとシャツのボタンが外されていく。 「ふざっ、けるな……っ！ こんなこと許されるとでも思ってんのか！？」 「許されてるから、俺が未だに生徒会長やってるんだろ？　実際、君だって自分の意志で此処に来たじゃないか。逃げることだって出来たはずだ」 「そ、それはお前が変な写真を使って脅したからだろうがっ！」 「やだなぁ、脅すだなんて人聞きの悪い。俺はただ、よく撮れていたから送ってあげただけだよ」 　底意地の悪い笑みを浮かべながら流れるような動きで、露になった胸元にポケットから取り出したローターをテープで固定した。 「っ！ 何して……」 「俺からのプレゼントだ。君はこういうの好きだろう？　 昨日も気持ち良さそうにしてたじゃないか。ま、昨日ほど悦ばせてあげる事は出来ないだろうけど、それでも多少は楽しめると思うよ」 　そう言うなりスイッチを入れられて、ブゥンという振動音と共に乳首に微かな刺激が走った。その感覚にびくりと身体が跳ね上がる。 「す、好きじゃ……なっ、んん……っ」 「へえ、そう？ こんなに反応してるのに？ 嘘は良くないな」 「う、るさ……っ、ぁ、ふ、く……んんっ！」 　否定の言葉を口にしようとした途端、ヴーンという機械音をたてて激しく震えだしたそれに悲鳴を上げそうになり、唇を噛んで何とかそれを堪えた。 「強情だなぁ。素直になればもっと気持ち良くしてあげられるのに」 「だ、まれ……っ！」 　理人はキッと睨みつけるが、そんな視線などどこ吹く風といった様子で、蓮はニヤリと笑うとベルトに指を掛けゆっくりと引き抜くと、股間を撫で上げた。 「ッ、触るな変態っ！」 「その変態に犯されて、昨日は散々善がってたんだろ？ 覚えてないのかい？ 俺のコレを美味しそうにしゃぶって、自分から腰振ってたんだぜ」 　そう言って、蓮はズボン越しに理人のものをギュッと握り込んだ。 「っ！ 嫌だ、やめっ……！」 「止めて欲しいのか？ 乳首にローター付けられて感じまくってるくせに」 「ち、ちが……っ！　ぁ、んんっ」 「違うって言う割に、ココはこんなになってるみたいだけど？」 「っ、ひぁ……っ！ や、やめ……っ」 　先走りで濡れ始めた先端をぐりぐりと弄られ、身体が勝手にビクビクと痙攣した。そこは既に硬く張り詰めて窮屈そうに下着を押し上げている。 「ほら、ここがこんなに膨らんでる」 「っ、ぁ、はぅっ……！」 　布の上から擦り上げられて、堪らずくぐもった声が漏れた。先端から溢れた先走りが下着を濡らし、ぬちゃぬちゃとした粘着質な音が室内に響く。 「ああ、凄いな。もうビショビショじゃないか。本当に淫乱なんだな」 　揶揄するように言われ、羞恥で顔が熱くなった。だが、どんなに恥ずかしくても、蓮の手は止まらない。それどころか更に激しさを増していく。 「ぅ、あっ、も……っ！」 　限界を感じて、理人は慌てて首を左右に振る。このままでは達してしまう。 「イキたい？ だったらちゃんとおねだりしてみろよ」 「っ、誰が……お前なんかにっ」 「そうか、なら仕方がないな」 　そう言ってあっさり手を離すと、蓮は理人から距離を取った。そしてリモコンを操作すると、ローターの出力を最大まで上げる。 「んんっ！ く、ぁっぁあっ！」 　突然襲ってきた強い快感に、理人の口から甘い喘ぎが零れた。 「おいおい、いいのか？そんな声出して……起きちゃうんじゃない、ソイツ」 「……っ、く……ふ、ぅ……、くっ」 「いいね、その表情最高だ……。ゾクゾクするよ」 　必死に耐えようとする理人を嘲笑いながら蓮は再びローターの強度を最小にまで下げると、今度は一気にマックスにした。 「あぁっ！ は、ん……ぅ、ぁっ……っ」 「胸だけでこの反応。どっちが変態だろうな」 「ぅ……く、っ……ふぅ、っ……！」 「あーあ、必死に我慢しちゃって可愛いねぇ。そういう頑張るところを虐めたくなるんだよなぁ……」 「……っ、やめ……」 「やめて欲しかったら、分かるよな？」 　冷ややかな声に訊ねられ、首を振って拒絶の意を示すと、癖のない前髪が汗で濡れた額に張り付く。 　仰け反った喉に舌を這わせ、太腿をいやらしく撫でながら酷薄な声色で蓮は強請れと促した。 「ぅ、い、いや……だっ」 　強情に、それを拒むとしびれを切らしたのか蓮は性器をきつく縛り上げた。そしてそのまま口に含み、ジュプっと卑猥な水音を立てながら強く吸い上げられる。 　イかせて欲しいと懇願するまで嬲られ、そして……。