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2-12
屈辱と快楽に歪む理人の顔を見るのが愉しくて堪らないと言った様子で、蓮は手の動きをさらに早めた。
「クソ、性悪……っ」
悔しくて睨み付けると、蓮の表情がサディスティックな色を帯びた。
「ふーん、まだそういう態度取れるんだ」
「なっ!?」
蓮はニヤリと笑うと、尿道バイブのスイッチを切った。そして、容赦なく一気にそれを引き抜く。
「んぁああっ!!」
突然訪れた解放感に、ビクンと全身が痙攣した。今まで感じていた以上の激しい快感に襲われて、頭の中で何かが弾ける。
しかし、達する事は許されなかった。蓮の手に根元をぎゅっと握られたのだ。射精する寸前で堰き止められ、限界まで張り詰めていたソレは痛みを伴いズクズクと疼いて、腰を揺り動かしてしまう。
「いたっ、ぁあっ、な、にを……っ」
「俺の前でイくのは嫌なんだろう?」
言いながら蓮は足元にあった箱からひものようなものを取り出すと根元をきつく縛った。
「なっ! ふざけるなっ! 外せっ!」
睨み付けても効果は薄く、紐を外そうと伸ばした手を掴まれて壁に押し付けられ、片足を持ち上げられ不安定な体勢に腰が浮いた。
器用に足で引き寄せた箱の中から黒光りするバイブを取り出すと、理人の後孔に押し当てる。まさか、と思った瞬間にはもう遅かった。そのままバイブをねじ込まれ、衝撃に息が止まる。
無理矢理侵入してきた異物に内壁が悲鳴を上げた。だが、蓮が更に奥へと押し込むと、ローションのお陰かズルッと簡単に飲み込んでしまう。
「ふぁ……っ、ん、あ……っ」
「はは、案外すんなり入ったな。お前、もしかして自分で慰めたりしてるのか?」
「なっ! ん、あ、ある、かっ! 馬鹿言うなっ」
「本当かな? まぁ、どっちでも良いけど」
蓮はそう言うと、容赦なくバイブのスイッチを入れた。
「ぅぁっ! は、ぅ……く」
腹の中でぐねぐねと暴れまわるそれに、理人は身を捩らせた。下半身をローションで濡らし、バイブが前立腺を掠めるたびに腰がビクビクと跳ね上がる。何とか体内の異物を排除しようと下腹部に力を入れてみるが無駄な抵抗で、余計に置くまで埋め込まれ機械の振動をダイレクトに伝わってきて苦しかった。
「く……っ、ぁ……うっ」
「苦しい? でも、これ位じゃ満足できないだろ?」
「うぁっ!」
蓮はバイブをグリっと回しながら、再び理人の中を掻き回すように動かし始めた。
「んぁっ、や、ぁ、やめっ!は、ぅ……っ」
ぐちゅっ、ぐちゃっと厭らしい音を立てながら何度も出し入れされ、気が狂いそうになる。
「はっ、ああっ……んんっ」
「ははは、凄いな。そんなに気持ちがいいのか?」
侮辱交じりの言葉も、何を言われているのか理解できずにただ喘いで耐える事しか出来ない。咥え込まされた器具から生じる快感は想像以上で、蓮の手で中を弄られる度に全身が蕩けてしまいそうな感覚に襲われる。根元をきっちりと縛られたソレは解放を求めて鈴口を大きく広げた状態で小刻みに震えていた。
(こんな奴にイかされるなんて絶対に嫌なのに)
そう思えば思うほど身体の熱が高まって、イきたくて堪らなくなる。何とか戒めを外したくて必死に腕をもがいた。
少しでも拘束を緩めればこの苦しみから解放されると分かっているのにがっちりと壁に押さえつけられていてそれは適わない。
「くっ、……ぁ、ぅうっ、んっ。 蓮、これ……ほどいて……ぁあっ、これを、ほどいて……くれっ」
懇願するように見上げると、その視線を受け止め蓮が意地悪く唇の端を吊り上げた。
「ダメだよ。もっと乱れてみせなよ」
ジッと見つめながら放った声には、押し殺したような欲望の響きがあった。だが、今の理人にそんな事に気付く余裕は無い。
激しい快感が波のように押し寄せてくる。理性がどんどん溶かされていく。何とかして解放して欲しくて淫らに腰を揺らし身悶えた。
「くぅ……ん、は、ぁっも、むり……っ」
こんな強い刺激にいつまでも耐えられる筈がない。とにかく達したくて、蓮を見上げながら哀願の眼差しを向ける。
「頼む……っ。も、イかせて……」
涙と共に溢れた言葉は、ぞっとするほど艶めかしく響いた。
「……っ」
ゴクリと息を呑む気配がして、蓮の指がバイブを掴む手に伸びた。ずるりと引き抜かれホッとしたのも束の間、窄まりに熱い塊が押し当てられた。
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