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その後、風呂から上がった透とは多少ギクシャクしたものの、なんとかいつも通りの会話が出来るまでに回復した。
大人たちは、子供の変化に気付くことなく酒盛りを愉しんでいる。
鈍感な親達で良かったと今日ばかりは思った。
「――ねぇ、理人。一緒に寝てもいい?」
久しぶりに夜遅くまで一緒にゲームで遊び、後は寝るだけという段になって突然透がそんな事を言いだした。
22時を過ぎた辺りから妙にソワソワしているのには気付いていたが、やはり来たかと理人はひっそりと溜息をつく。
「嫌だ。暑苦しい」
「えぇ~。クーラー付けてるんだしいいじゃん」
そう言う問題じゃない。
透は昔から、何故か理人の布団に入りたがる。小さい頃からよく一緒に眠っていたが、それはあくまで子供の頃の話で、今はお互いもう中高生だ。いくら仲が良いとは言え、男同士で一緒のベッドに入るなんてどうかしている。
ましてや、先程の一件があった後だ。正直、どんな顔をして透と一緒に居ればいいのかわからない。
どうしたものかと悩んでいると、不意に背後から抱き着かれた。
「なっ!?」
「ね、理人……お願い。昔はよくこうやって一緒に寝てただろ」
「いつの話をしてるんだ」
「僕にとってはついこの間の出来事だよ」
言いながら甘えるような仕草で擦り寄って来る。スンスンと首筋の辺りに鼻が当たって匂いを嗅がれるとどうにも落ち着かない。
「理人って凄くいい匂いがする」
「なんだそりゃ」
犬かコイツは、と思いながら好きにさせていると、徐に透の手が理人の胸元に伸びてきた。
暗がりの中で布地の上からピンポイントで乳首を押されビク、と肩が小さく跳ねる。
「……っ、おいっ!」
慌てて手を掴もうとするが、そのままキュッと摘まんで捏ねられて声が出そうになり堪らず口を手で覆った。
「凄い……コリコリしてきた」
「……っ、ふ……おいっ、やめっ」
わざとやっているのか、無意識なのかわからないがこれ以上捏ね回されたら堪らない。じわじわと沸き起こる浅ましい感覚に腰を引くと、ゴリっと硬いモノが尻に当たった。
「――っ」
「……はぁ、理人……なんか、凄いえっちだ……」
すっかり勃ち上がったモノをグイグイと押し付けられて、そのあまりの質量に思わずゴクリと唾を飲み込む。
あれが、あんなものが中に入ってきたら……。
そう考えると、身体の奥が熱く疼いた。――流されては駄目だ。
心臓がドキドキして呼吸が乱れそうになるのを必死に堪える。
「……この、エロガキ……っ」
悪態を吐きながら振り向くと、暗闇の中でもわかる程に頬を上気させた透の顔が目の前にあった。
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