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――駄目だ。駄目だと思うのに、どうしても身体が言うことを聞いてくれない。
恐る恐る先端に舌を這わせると塩辛い味がした。そのまま口に含んで吸い上げるとビクビクと脈打ってあっという間に口内の性器が硬さを増しググっと反り返った。
あぁ……凄い……。
「ふっ……ぅ、んん。……くそ、やっぱ……でけぇ……」
力強く漲り始めた欲望は瞬く間に体積を増し、直ぐに口内に収まりきらなくなった。キャンディバーを舐めるように舐め上げると寝ているはずの透の口から溜息のような喘ぎが洩れる。
もしかして、起きているのだろうか? ドキリとして暫くそのままジッと息を顰めるが、直ぐにスースーと寝息が聞こえて来て、ホッと胸を撫でおろした。
そう言えば昔から透は一度寝たら朝まで起きることは滅多にない。夜中に結構大きめの地震が来たって爆睡できるような奴だった。
その事実が、理人から途中でやめて引き返すと言う選択肢を奪った。
あぁもう、挿れたい。そんな思いが頭を擡げ、我慢出来ずに指を後ろに伸ばすと既にそこはヌルついており、軽く触れただけでも物欲しげにひくつく。
――欲しい。早くコレで満たされたい。
完全に発情しきった思考でそう思うが、やはりこんなことはいけないと、心が鬩ぎ合う。透の為を思うのなら、こんなことをするのは絶対に間違っている。今すぐ此処から離れるべきだ。
そう思って必死に自分に言い聞かせるが、一度火が付いてしまった身体は簡単には収まりそうにない。
起きるなよ……透。少しだけ、少しだけだから……。
よほど深く眠っているのかスースーと穏やかな寝息を立てている透の頬をそっと撫でてドキドキしながら理人はベッドに乗り上がると、透の腹の上に跨がり位置を合わせてゆっくりと腰を落とした。
すっかり解れた秘部に硬い亀頭が当たる。それだけで期待で中がきゅんっと締まった。
はやく欲しい。でも流石に大きくて、入れられない。焦らすような動きに自然と腰が揺れてしまいそうで、それを押さえつけるように両手をつく。
――でもやっぱり駄目だ。 いくらなんでもこれ以上進んだら後戻りできなくなる。 頭の中で警報が鳴り響くがもう遅い。自分の欲に負けてググっと腰を落とした。熱い楔が押し入って来る感覚に息が詰まる。あまりの質量に息が出来なくなる程の圧迫感に襲われて視界がちらつき意識を持っていかれそうになる。
――あぁ……すごい……っ! 熱い……それに、硬い。
全てを体内に収めると待ち望んだ快感に身体は歓喜に打ち震えた。挿入しただけで達してしまいそうになったが、何とかそれに耐え腰をゆっくりとグラインドさせる。
「ん、ぁ……っ」
奥に硬いものが当たってとても気持ちがいい。最初は控えめに動いていた理人だが透が起きる気配が無いのをいいことに段々と大胆に腰を遣い始めた。寝ている従兄弟の上に跨って自分は一体何をしているのだと冷静な部分が訴えかけてくるが、それもすぐに快感に押し流された。
「あ……はぁ……っ、ん……んぅ」
透の剛直で内壁全体を擦られるのが気持ちよくて、徐々に律動が激しくなる。
「あ……ん……っ、ん……っ」
もっと、もっともっと。
無我夢中で貪るように抽挿を繰り返すと、流石に透の眉間にシワが寄って苦しげな表情になった。
「あ……悪い……」
イケナイ事をしている自覚はある。けれど、どうしても止めることが出来ない。逆に、起きてしまうのではないかというスリルと背徳感が余計に理人を興奮させた。
――ダメだ。早くやめなければと思っているのに……。身体が言う事を聞いてくれない。
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